中国から称賛続々…日本人監督は「正解だった」 若き代表の強化成功、元Jリーガーの手腕
U-16中国代表が来年のU-17アジア杯出場を決める
AFC U-17アジアカップ予選の最終節が10月27日に各地で行われ、C組のU-16中国代表はU-16韓国代表をホーム(大連)に迎え撃ち、2-2で引き分けた。
この結果を受け、中国は本大会出場への切符を獲得。チームを率いる“日本人監督”の手腕に中国国内から称賛が寄せられている。
来年4月にサウジアラビアで開催される本大会の出場を懸けた戦い。中国は開始早々の9分に先制を許すも、前半終了間際に追いつき試合を振り出しに戻す。後半22分にはPKで勝ち越したが、その後に韓国も意地を見せ同43分のPKでドローに持ち込んだ。
この結果、中国は得失点差で韓国に次ぐグループ2位となるも、全10組(A〜J)の2位のうち成績上位5チームに入ったことで予選突破が確定している。
そんなU-16中国代表を率いるのは、現役時代にサンフレッチェ広島で長く活躍し日本代表歴もある上村健一監督。2008年にロアッソ熊本で現役生活に終止符を打ってからは指導者としてのキャリアを歩み、23年に武漢三鎮の下部組織監督として中国へ。今年、U-16中国代表監督に就任した。
A代表ではアジア列強国との差が広がっているなかで、上村監督に称賛の声が集まっている。
1980年代から各種国際大会の実況を務めている中国人名物キャスター・韓喬生(ハン・チャオシェン)氏は、「日本人の上村健一監督は見事だ。今年就任したばかりだが、ポゼッションや選手間の連係は見るべきものがある」と上村監督の手腕を称えた。
また、中国サッカー専門のSNSアカウント「中超観察家(ジョンチャオグアンチャージャ)」も上村監督に言及。「日本人監督を招聘したのは正解だった。中国サッカーが最も学ぶべきなのは日本だ。過去の中国リーグでも日本人監督またはコーチを招聘したクラブはどこも悪くなかった。欧米人よりも日本人監督のほうがふさわしい」と、日本人指導者への高い評価を示している。
U-16中国代表にとって次の目標となるのは、U-17アジア杯でのU-17ワールドカップ出場権獲得。2005年以来遠ざかっている本大会への出場を決められるか、上村監督のチーム作りが注目される。(FOOTBALL ZONE編集部)