投げるようにベッドに ご飯やおかずを混ぜて提供 山形病院の看護師2人が不適切なケアで停職
山形市にある国立病院機構山形病院の看護師の女性2人が複数の入院患者に対して不適切な呼びかけや乱暴なケアを行ったとして停職の懲戒処分を受けていたことがわかりました。
停職の懲戒処分を受けたのは、山形市にある国立病院機構山形病院に勤務する30代の女性看護師2人です。処分は10月21日付けで、1人は停職2か月、もう1人は停職1か月半の処分を受けました。
病院によりますと、2人は少なくとも去年4月から7月までの間、入院患者を移動させる際に投げるようにベッドに戻したり、入院患者に対し、名前ではなく「ばあさん」と呼んだりする行為を日常的に行っていたということです。また、一方の女性看護師は、患者が食事する際、本人の同意を得ずにご飯におかずや汁物をすべて混ぜて提供したり、チューブで胃などに直接、栄養を注入している患者に対し、口から薬を入れて服用させたりしていました。さらに、患者のおむつの交換作業を決められた手順を守らずに行っていました。
去年7月、病院で入院患者に対して不適切な呼びかけや乱暴なケアが行われていると内部通報があり、発覚しました。病院からの連絡を受け去年8月、山形市など11自治体による立ち入り調査が行われたほか、去年11月には弁護士などで構成される第三者委員会の調査が行われました。これらの調査の結果、入院患者あわせて19人が不適切なケアを受けていたことが明かになりました。病院は「こうした行為が原因でのけがは確認されなかった」としてます。
国立病院機構山形病院の宇留野勝久院長は「職員が行った不適切な行為は誠に遺憾。再発防止と共に職員への教育指導に取り組む」としています。