同級生らから笑顔で胴上げされる報徳学園・今朝丸裕喜(撮影・田中太一)

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 「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」(24日、都内ホテル)

 阪神から2位指名を受けた今朝丸裕喜投手(18)=報徳学園=が、藤川監督の“火の玉ストレート”習得を誓った。2年連続センバツ準Vを果たすなど甲子園を沸かせた地元の逸材。同じ長身右腕で神戸出身の才木への憧れを口にし、プロの舞台でも聖地のマウンドで活躍することを決意した。

 仲間の大歓声が上がった瞬間、今朝丸の笑顔がはじけた。「地元っていうのもあるんですけど、阪神に入りたかった」。意中の球団と結ばれ、本拠地となる甲子園のマウンドに思いをはせた。

 指名直後から指揮官の代名詞を継承する決意を示した。“火の玉ストレート”で名をはせた藤川監督のもとでプロ野球人生がスタート。「わかっていても打たれないストレート。それを聞いてみたい」と早速、直接指導を心待ちにした。同じ高卒右腕で一流に成り上がった指揮官の背中を追いかける。

 先輩の中では同じ神戸出身で高卒の才木にロックオン。長身ですらりと伸びた手足は、プレミア12日本代表にも選ばれた虎のエースと姿が重なる。「タイプが似ている。才木選手を参考にしてやっていこうかなと思います」。最速151キロで直球で押す投球スタイルもうり二つ。「角度のあるストレート、変化球を才木選手に聞いてみたい」と“才木2世”襲名の期待を背負った。

 春夏合わせて3度の甲子園出場を経験し、準Vを2度経験。聖地のマウンドは慣れ親しんだ場所だ。センバツ決勝の舞台も味わったが、次は真っ黄色に染まるスタンドの中心に立つ。「甲子園は何回も投げさせてもらった。もう一度プロというところで甲子園でできるのは光栄」と声を弾ませた。

 小学、中学時代には阪神戦を甲子園で生観戦。好きな選手はゴメス、マートンと助っ人外国人に心をひかれた。「球場全体に応援されるのは楽しみだなと思う」。対戦したい選手には巨人・岡本和を希望。宿敵の主砲の名を挙げ、早くも猛虎魂をのぞかせた。

 200勝投手と大きな目標を掲げた右腕。「一日でも早く1軍に上がれるように頑張りたい。1軍で活躍して周りの人に恩返しがしたいです」。地元のマウンドで一流への階段を駆け上がっていく。

 【今朝丸裕喜(けさまる ゆうき)アラカルト】

 ◆生まれ 2006年6月2日 神戸市出身

 ◆サイズ 187センチ、77キロ。右投げ右打ち。投手

 ◆球歴 小学時に横屋川井少年野球部で野球を始め、本庄中時代は関メディベースボール学院中等部に所属。報徳学園では1年秋からメンバー入り。2年春から2年連続センバツ準Vを経験。3年夏は初戦敗退。U18日本代表

 ◆足 50メートル6.0秒

 ◆遠投 100メートル

 ◆家族構成 父、母、長男、長女

 ◆名前の由来 父・裕さんの「裕」から付けられた

 ◆好きな選手 広島・森下

 ◆趣味 寝ること

 ◆好きな食べ物 ラーメン