© Walt Disney Pictures 写真:ゼータイメージ

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鬼才ティム・バートンが、「不思議の国のアリス」の“その後”を描いた映画『アリス・イン・ワンダーランド』(2010)。公開から15年近くを経てもなお根強い支持を受ける本作は、じつは(世間のイメージをはるかにしのぐほどの)歴史的ヒットを記録した作品だ。

『アリス・イン・ワンダーランド』は2010年3月5日に米国で公開され、米国興行収入3億3,419万ドルを記録。海外興収を含む全世界累計興収は10億ドルを突破し、どちらの数字もティム・バートン史上最高の成績である。『バットマン』シリーズや『チャーリーとチョコレート工場』(2005)をはじめとする数々の話題作で知られるバートンだが、本作が最大のヒット作なのだ。

本作はルイス・キャロルの児童小説「不思議の国のアリス」と続編「鏡の国のアリス」に基づき、19歳となったアリスが白ウサギを追って大きな穴に落ち、邪悪な赤の女王が支配する「ワンダーランド」を冒険する物語。アリスは自分が“予言の書”に記された救世主だと告げられ、帽子屋のマッドハッターとともに、白の女王が住む城をめざすことになる。

アリス役はミア・ワシコウスカ、マッドハッター役はジョニー・デップ、赤の女王役はヘレナ・ボナム=カーター、白の女王役はアン・ハサウェイと出演者も豪華。ちなみに、デップの出演作としても『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』(2006)と肩を並べるキャリア屈指のヒット作となった。

ディズニーは本作の興行的成功を受け、続編『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』(2016)を製作。バートンは製作総指揮を務めるにとどまり、新監督にはジェームズ・ボビンが起用された。しかしながら同作は1作目の興行収入には遠く及ばず、3作目の実現には至らなかった。

その後、バートンは実写映画版『ダンボ』(2019)でディズニーと再びタッグを組んでいるが、現時点では、今後ふたたびディズニーと仕事をすることはないだろうと。「僕の歴史はディズニーで始まり、そこでのキャリアは雇用と解雇を繰り返しました。『ダンボ』で僕とディズニーの関係は終わったと思っています」

バートンの最新作は、代表作『ビートルジュース』(1988)の続編となった『ビートルジュース ビートルジュース』。こちらもバートン作品としては久々のヒットを記録しており、米国興収では『アリス・イン・ワンダーランド』に次いでキャリア史上第2位、世界興収でも第3位という健闘ぶりだ。

Source: The Numbers(, )