今江監督「保険扱いする球団に不信感」でひと波乱…「楽天監督問題」でいま懸念されていること

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次期監督候補との接触

最終的には4位に屈したものの10月に入ってもクライマックスシリーズ(CS)を懸けた熱戦を繰り広げた楽天。戦力的には苦戦が予想されていただけに、善戦に導いた今江敏晃監督の続投はすんなりと決まるかに思われたが、球団は指揮官交代も選択肢に入れて動き出しているという。一方の今江監督にも、みずから身を引く懸念が浮上している。

前回記事『楽天・今江監督まさかの「続投白紙」…有能評価も球団トップが見過ごせなかった「ある一件」』から続く。

思わぬ状況となっていることが表面化したのは今月に入ってから。楽天の今季の4位が確定した1日の試合後、日付をまたいだ深夜に複数のスポーツ紙が今江監督の来季去就がその時点で決まっていないと報道したのだ。

「球団はCSに出られていたら続投という方針だったようですが、シーズン最終盤まではっきりせず、その中で石井一久球団取締役シニアディレクター(SD)が今江監督に『来季については今季の全日程が終わってから話をしましょう』と伝えていたという話は聞きました。石井SDは昨オフに監督を辞めて以降は球場にもほとんど姿を現さず、表立っては動きを見せていないのですが実際にはゼネラルマネジャーのような役割を担って動いている。

今江監督は筋の通った男で選手からの人望も厚く、マスコミ受けもいいのですが、上の人間からすると融通がきかず、扱いづらさを感じる場面もある。それを嫌って、もう今江監督に代わる候補者ともコンタクトを取っているそうです」(スポーツライター)

その条件から、候補者は限られてくるという。

今江監督が抱く不信感

「そこにお金をかけたくない球団で、今江監督の推定年俸も4000万円で12球団の監督でもっとも安い。ファンが胸を躍らせるような大物を招聘することは考えにくく、そうでなかったとしても新たに外から監督を招くとなれば連れて来るコーチにもそれなりの条件を求められる。

今江監督のときと同様に内部昇格でお茶を濁すのではないか。三木肇二軍監督は、20年に指揮を執った実績もあってコスパがいい。わずか1年で二軍監督に戻されましたが、あとを継いだ当時GMも兼任していた石井SDは、再び一軍監督に返り咲く可能性を否定していなかったように候補になりうるでしょうね」(楽天担当記者)

球団は今江監督の続投の目を消したわけではないというが、保険のような扱いをされては今江監督が面白いわけがない。

「今江監督も球団の対応、動きに対して不信感を抱いている。まだ41歳と若く、今、監督の座に固執する必要もない。今シーズンで監督としての評価も得られたでしょうし、先々は愛着の深い古巣のロッテなど、またタクトを振るうチャンスは十分に見込める。一本気な性格なだけに自分から辞めると言っても不思議はない」(球団関係者)

果たして、どちらに転ぶのか。監督問題のクライマックスは、全日程終了後に控えている。

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