3度目の防衛戦に向け、練習を公開したWBAバンタム級王者の井上(カメラ・岡野 将大)

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◆プロボクシング ▽WBA世界バンタム級(53・5キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者・井上拓真―同級2位・堤聖也(13日、東京・有明アリーナ)

 WBA世界バンタム級王者の井上拓真が3日、横浜市内の所属ジムで3度目の防衛戦に向けた練習を公開した。「OVER POWERED BLOW(圧倒的な一撃)」とかかれたTシャツを着てシャドーボクシングなどを行い、12年前の高校総体準決勝で完勝している同級2位の挑戦者・堤聖也との同学年対決へ順調な仕上がりを見せた。

 兄で世界4団体スーパーバンタム級統一王者の井上尚弥(31)が仮想・堤としてスパーリングパートナーを務めたことを明かした拓真は「Tシャツの通り、圧倒して返り討ちにしたい」と宣言。雪辱を狙う相手は右、左と構えを変えるスイッチヒッター。スパーリング経験のある尚弥が「クセも分かっている。スイッチもやります」と完全コピーでの全面協力を約束していた。寸止めのマス・スパーリングを含めて10ラウンド以上のスパーリングを行ったという。

 今回の試合に勝てば「ずっと言っている。もう中谷選手。お互い統一戦をやりたいって言ってますし、そこが決まれば自分自身もすごく高ぶります」とWBC王者・中谷潤人(26)=M・T=との統一戦が見えてくる。「そこに向けての、まず堤選手」と今回の試合で圧勝し、次のステージへ弾みをつける。(戸田 幸治)