大分地裁

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 大分保護観察所(大分市)で開かれている薬物再乱用防止プログラムに参加していた男(50)が、プログラムを受講していた密売人から覚醒剤を入手していたことが3日、わかった。

 男は入手した当時、別の覚醒剤取締法違反で執行猶予中で、大分地裁は9月26日、同法違反で懲役3年の実刑判決を言い渡した。

 判決によると、男は7月、大分市内のコンビニエンスストアのトイレで覚醒剤を使用した。判決は、男が昨年12月頃、プログラムで知り合った密売人から、覚醒剤を入手して使用するようになっていたと認定。関係者によると、男は2022年冬頃からプログラムに参加していたという。

 同保護観察所によると、プログラムは更生保護法に基づき、薬物事件で有罪判決を受けて、保護観察中の人らに受講することが義務付けられている。参加者同士で連絡先を交換しないといったルールがあり、受講中は保護観察官も同席して監視する。

 同保護観察所企画調整課の福重美津枝課長は、受講者間の覚醒剤の授受について「プログラム中の薬物のやり取りは確認できていない。事実なら再発防止に努める」と述べた。