ロボット掃除機の収納場所を工夫すると、掃除の負担を大きく減らせます。3年前にハウスメーカーで家を建てたライターは、リビング階段の下を利用して、ロボット掃除機が自分で出入りできる収納スペースをつくりました。結果、座ったままスマホでボタンを1つ操作すれば掃除が完了するという、掃除環境を実現。こだわったこと、工夫したことを詳しく紹介します。

ロボット掃除機が自分で出入りできる収納!充電もOK

筆者の一家は、夫と中学生の長女と長男、小学生の次女の5人暮らし。コロナ禍になって在宅スペースを確保するために、今の注文住宅に引っ越しました。

掃除が苦手でも、家は清潔にしていたい。そんな都合のよいことを考えた筆者は、新居のリビング階段の下にこだわりの場所をつくりました。

ただの収納に見えますが、じつは、「ロボット掃除機が自分で出入りできるうえ、収納中に充電も可能なスペース」なんです。

サイズは、幅84×高さ250(ロボット掃除機の上は70)×奥行き40cm。

ここには、汚れた場所をサッと掃除する際に使用する、スティック掃除機も一緒に収納しています。ですから、それぞれが使いやすい場所に、コンセントを2つ設置しました。さらに、扉の下もカットしたので、ロボット掃除機は、扉を閉めたまま出入りできます。

この掃除機収納のおかげで、最低限の努力で掃除ができるようになりました。

以前の家では、掃除機収納が使いにくくてストレス

じつは掃除がラクになる掃除機収納ができた背景には、過去の苦い経験があります。

上の写真は、筆者が新しい家に引っ越す前に住んでいた、マンションのリビングです。この場所に、掃除機用収納スペースがある、壁面収納を設置していました。

収納内にコンセントもありましたが、かなり収納スペースが狭く、しかもリビングの隅。結果、掃除機をサッと取り出せず、週1回の掃除さえサボることも。

その後、ロボット掃除機を購入したものの、置く場所がなく、キッチン横のダイニングテーブルの下に設置。ふとしたタイミングで足が当たって動いてしまい、とても困りました。

このことがあって、新しい家ではアクセスがよい場所に、掃除機収納をつくろうと心に決めたのです。

では、さっそく実現して大満足の掃除機収納を紹介しましょう。

工夫1:すぐにアクセスできるようキッチンとLDの間に

掃除が嫌いな筆者にとってベストな掃除機収納は、「汚いな」と感じたら、サッと掃除ができる場所にあること。そこで、わが家でいちばん汚れやすい、リビングダイニングと洗面所の間にある、階段下を掃除機収納スペースにしました。

上の写真の中央にある、扉の中が掃除機収納です。ちなみに左側がリビングダイニング、手前がキッチン、右が洗面所です。

すぐにアクセスできる場所なので、朝、家族が出かけたあとや、子どもがおやつを食べ終わったあと、夜お風呂から上がったあとなどに、サッと掃除ができています。

工夫2:取り出しやすいよう余裕のあるスペースを確保

わが家のメインの掃除道具は、コードレスのスティック掃除機とロボット掃除機。この2つがスムーズに使えるよう、余裕をもって収納できるサイズにしました。

この場所は、リビング階段のいちばん高い場所に下に位置しています。スティック掃除機は、山崎実業のコードレスクリーナースタンドにかけて収納。パッと手を伸ばせば、取り出しやすいのでラクです。

幅も余裕があるので、収納場所が狭すぎてスティック掃除機が取り出しにくかった、前の家とは雲泥の差です。面倒に思うことがなくなりました。

ロボット掃除機の収納スペースについては、ネットで情報収集。ロボット掃除機の大きさだけ、階段下や壁をくりぬいてつくる例もありました。

しかし、それでは収納スペース自体の掃除が、大変なのではと感じました。それだけでなく、広さを変えられないと、買い替えたときに入らなくなる可能性も。

そこで当初の予定どおりスティック掃除機の隣を、ロボット掃除機の収納と充電スペースにしたのです。

工夫3:上部も有効活用。将来のニーズも考え可動棚に

狭い家なので、スペースはなるべく有効活用したい。そう思っていた筆者は、掃除機収納スペースの上部も有効活用。

スティック掃除機の上には書類を収納したかったので、棚を設置。掃除機を買い替えても高さを調整できるよう、可動棚にしました。奥行きもファイルボックスの大きさに合わせ、整理しやすいように工夫しています。

ロボット掃除機を置いている場所の上も、棚を設置しようか悩みました。しかし、以下の3つの理由で設置しませんでした。

・棚の高さをつけても位置が低くて使いにくい
・扉の折りたたまれた部分が出し入れしにくい
・掃除機のサイズが大きくなると使いにくくなる

実際、最近のロボット掃除機は、筆者が家を建てたときにはなかった、ダストステーションや水タンクがついているものも登場。高さがあるモデルが多く発売されています。

収納スペースの上をあけて高さ70cmとっているため、今後買い換えるときも、そうしたモデルを選択できます。

工夫4:それぞれの掃除機用に専用のコンセントを設置

収納したまま充電できるよう、収納スペース内にコンセントを設置しました。

ただでさえ掃除をやりたくない筆者。「あ、汚れているから、ちょっと掃除機をかけよう」と思ったときに、充電がなくて掃除できないと一気にやる気がなくなります。

そのため、収納の中にスティック掃除機と、ロボット掃除機用のコンセントとして、2か所設置しました。

設置場所も、それぞれの掃除機に適した場所に。スティック掃除機用(写真)は120cmと高めにしています。

ロボット掃除機用のコンセントは低めの25cmに。

これで、充電しながら収納でき、掃除したいときはいつでも充電が満タン。思いついたときにいつでもぱっと掃除ができています。

工夫5:ロボット掃除機が出入りできるよう扉下をカット

さらに掃除を簡単にするために、ロボット掃除機が自由に出入りできるように扉の下を15cmカットしました。

そうすることで、ロボット掃除機を使って掃除を始めるときに、扉をあける手間が省けます。それだけではなく、掃除が終わったら自動で充電スペースに戻るため、扉の開閉を気にする必要がなくなりました。

その結果、筆者はワークスペースに座ったまま、スマホでボタンを1つ押せば、掃除スタート。とても便利で手間いらずの掃除環境を実現できています。

前に住んでいた家では、悩まされた掃除機の収納問題。新しい家では、アクセスしやすい収納場所を選んだことで、掃除のわずらわしさを大きく減らすことに成功しました。

また、扉の下をカットするだけで日々の手間を減らし、結果的に掃除のハードルを下げることもできました。忙しい平日にも掃除する頻度が格段に上がり、とても満足しています。