大の里。左は二所ノ関親方(C)共同通信社

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「唯一無二の力士を目指し、相撲道に精進します」

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 新大関の大の里(24)が昨25日、伝達式で相撲協会からの使者に口上を述べた。

 9月場所は13勝2敗で自身2度目の優勝。三役で3場所34勝の好成績で、昭和以降最速となる初土俵から所要9場所での大関昇進を手にした。

 今や土俵は大の里1強で、数々の記録への期待も高い。中でも「新大関での優勝」と「新大関から所要2場所で横綱昇進」のダブル達成となれば、大快挙だ。

 新大関で賜杯を手にしたのは昭和以前を含めても8人だけ。2006年5月場所の白鵬(現宮城野親方)が最後だ。大関在位2場所で横綱に昇進したのは双葉山と照国しかいない。そしてこの両方を成し遂げたのは「相撲の神様」こと双葉山のみである。

「後者が至難であることは言をまたないが、新大関での優勝も難しい。大関となれば、『上位に立ち向かう挑戦者』から『下位を迎え撃つ立場』になり、相撲内容もこれまで以上に厳しく見られる。重圧はそれまでの比ではない」(角界OB)

 しかし、大の里はメンタルの強さに定評がある力士だ。

「二所ノ関部屋の力士は口を揃えて、『大の里はオンとオフの切り替えがうまい』と話しています。本場所中も結果がどうあれ、兄弟弟子と食事に行き、たわいもない話をするのが日課。負けても決して翌日以降に引きずらない。疲れがたまる終盤で腰高になるなどの小さな課題はあるが、精神力の強さは折り紙付きですよ」(若手親方)

 双葉山の記録に並べば、まさしく「唯一無二」の力士になれる。

  ◇  ◇  ◇

 そんな大の里の稽古態度について、「師匠の二所ノ関親方が見ている前で、堂々と稽古をサボることもあるくらい。師匠は苦い顔をするものの、部屋の出世頭だからか強くは言わない」とは角界関係者。いったいどういうことなのか。

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