2番手で登板し、6回を10奪三振と好投した山形中央のエース・小坂(カメラ・秋元 萌佳)

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◆高校野球◇山形県秋季大会 ▽準々決勝 山形中央1−0酒田光陵(25日・きらやか)

 山形準々決勝では山形中央が酒田光陵に1―0で勝利。4回から登板したエース・小坂楓(2年)が6回10奪三振で接戦を制した。

 山形中央のエース・小坂は、最後はチェンジアップでバットを振らせた。この日10個目の三振を奪って試合を締め、「緊張感のある中でしっかり投げ切れた」と安どの表情で振り返った。

 3回1死一塁から志鎌直弥二塁手(2年)が左翼線へ二塁打を放って先制。直後の4回から出番が来た。「エースとして自分が抑える」と130キロ台中盤の直球にチェンジアップを織り交ぜ、5回には3者連続三振を奪うなど圧巻の投球。最終回は先頭に四球を出し、犠打と遊ゴロで2死三塁のピンチも難なく切り抜け「バッテリーでしっかり工夫して投げ切れた」と最後まで的を絞らせなかった。

 今夏も背番号1を背負った。甲子園に出場した鶴岡東と2回戦で対戦し、5安打で完投も1―2と競り負けたが「投げ切って接戦に持ち込めたことが自信になった」。夏休み中はウェートトレで体重を2キロ増量するなど「基礎基本を大事に鍛えてきた」と入学当初は129キロだった最速も138キロまでアップ。「守り勝つチームをエースとして引っ張りたい」と力を込める。東北切符を懸けた日大山形との準決勝(28日)に向け「目標はセンバツ出場。とにかく自信を持って投げ切るだけです」とフル回転を誓った。

(秋元 萌佳)

 〇…日大山形は東海大山形に3−1。2番手の背番号1・本田聖投手(2年)が4回を無失点と好投した。1点を返された直後の6回からマウンドに上がり「思い切り投げて抑えようと思った」と140キロ台の直球を軸にテンポ良く投げ込んだ。秋に向けて鍛えてきた下半身の安定感を生かした投球で課題だった制球力もアップし、7回には自己最速を2キロ更新する142キロをマーク。山形中央との次戦に向け「負けたくない気持ちが投球に出た。センバツ目指して、一戦一戦全力で投げていきたい」と意気込んだ。