代表復帰の伊東純也【写真:FOOTBALL ZONE編集部】

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9月3日の練習から合流…約1時間半の練習で冒頭15分を公開

 森保一監督率いる日本代表は9月3日、埼玉県内で北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選の初戦・中国戦(5日=埼玉)、敵地バーレーン戦(10日=リファー)に向けた練習を実施した。

 この日は冒頭15分を公開。約1時間半にわたる練習後、MF伊東純也(スタッド・ランス)が初めて約7か月ぶりの代表復帰について語った。

 明るい笑顔で伊東がピッチに現れた。公開された冒頭15分では軽快なランニングや、同じく7か月ぶりに復帰したMF三笘薫らとボール回しして汗を流した。

 ここまで長かった。伊東は1月31日に行われたアジア杯バーレーン戦の日に準強制性交等罪などで刑事告訴が報じられた。現地カタールではJFAの対応も二転三転して最終的に2月2日、離脱が決定。3月シリーズ、そしてすでにアジア最終予選への突破が決定していた6月シリーズの2次予選でも引き続き選外になっていた。7月には所属のスタッド・ランスがジャパンツアーを敢行し、伊東は清水、磐田、町田、神戸との4試合に出場した。

 8月には嫌疑不十分で不起訴も確定。今回約7か月ぶりの代表復帰に関して、森保監督は「招集の1つ大きなポイントとして、彼がスタッド・ランスの一員としてジャパンツアーに臨んだ時に、多くのサポーター、日本の皆さんに温かく彼を見守る環境があることで、私自身も落ち着いて活動できると判断させてもらった」と明かしていた。

 伊東は現地時間1日のリーグ戦に出場した影響により2日の代表練習初日に姿はなかったが、3日から参加。練習後の取材対応で代表復帰について自身の思いを語った。

「(代表復帰は)本当に嬉しいですし、チームに貢献したいなという気持ちでいます。(自分がいない代表は)中村敬斗がいたのものあり、シンプルに応援していた」と語った。また、再び戻れるか不安の気持ちはあったかと聞かれると「森保さんとはコミュニケーションもとっていたので、上手くやれていたのかなとは思います」と、密なやり取りがあったと明かした。

 伊東が代表を選外となった3月、6月シリーズで森保監督は「彼を守るために招集しなかった」と発言。伊東は「いろいろ言われることもあると思うんでそういうのをいろいろ考えて、そこは話し合った」と、互いに苦渋の決断だったとした。

 前回の最終予選では4試合連続ゴールで黒星スタートを切ったチームの窮地を救った伊東。自身2度目の最終予選でその力が再び必要となるはずだ。(FOOTBALL ZONE編集部・小西優介 / Yusuke Konishi)