波瑠の事務所独立騒動の行方は? 社長は「私がいなくなることに不安を覚えているのかも」
女優の波瑠(33)が独立するらしい。今、芸能界ではこんな情報が流布しているというが、実際のところはどうなのか。所属事務所の社長を直撃、さらに業界の事情を探ってみると――。
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2015年、NHK朝ドラ「あさが来た」のヒロインにオーディションで抜てきされ、ブレイクを果たした波瑠。以降、多くの映画やドラマで主演を張り、着々と実力をつけてきた。
「朝ドラ以外に代表作がないのが弱点ですが、これは見方を変えれば、特定のイメージに染まっておらず、作品を選ばないという長所でもあります。演技はうまく、シリアスからコメディーまで何でもいける。演出家がつい使いたくなってしまう、汎用性の高さが魅力の女優だといえるでしょう」(テレビ局関係者)
「年内に独立」
そんな彼女が独立するとのうわさが突如、芸能界で広まり出した。さる事務所関係者によれば、
「波瑠さんが年内に、所属するホリプロ系列のホリ・エージェンシーを辞め、独立するというのです。その際は、長きにわたって担当してもらっている男性マネージャーも引き連れて、出ていくのだとか」
その背景についてスポーツ紙の芸能担当記者が解説するには、
「ホリ・エージェンシーに所属するタレントはホリプロ本社と同様、ギャラが定額の給料制になっています。これは新人やピークを過ぎたタレントにはありがたい反面、波瑠さんのような働き盛りの売れっ子からすると、割に合わないと思われることが多いそうです」
また、本誌(「週刊新潮」)が過去に報じているように、彼女は主演するドラマで自らの出番が少ない回があった際、不満を制作陣にハッキリと伝えるなど、少々我が強い性格で知られている。自分のやりたい仕事を選別するために独立を志向したとしても、何ら不思議はないという。
「スポーツ紙からも」
そこで、波瑠の育ての親として知られるホリ・エージェンシーの社長に尋ねてみると、
「およそこの1カ月の間に、いくつかのスポーツ紙からも同じような問い合わせを受けました。しかし、波瑠が独立するなんて話は、私のところには一切届いておりません」
仮におっしゃる通りだとしても、では、どうしてうわさが立つのだろうか。
「私はあと1年半ほどで70歳になり、定年退職します。しかし、ウチの会社の次期社長はまだ決まっていない。もしかすると、そのような状況で波瑠やマネージャーたちが、私がいなくなることについて不安を覚えて、周囲に今後の相談を持ちかけているのかもしれません。ただし、これはあくまで想像に過ぎませんが」
芸能界の変化で「独立した方が得」に
近年、米倉涼子(49)や上野樹里(38)、満島ひかり(38)、前田敦子(33)など有名女優の独立が相次いでいる。前出のテレビ局関係者はこう語る。
「19年、独立したSMAPの元メンバー三人を出演させないようにテレビ局に圧力をかけた疑いがあるとして、公正取引委員会が旧ジャニーズ事務所に注意を行いました」
それ以降、独立したタレントに対して“干す”など“報復”が減った。芸能界は急速に変わりつつあるという。
「さらに、元より自由にキャスティングを行うネットフリックスなどの動画配信サービスが、いよいよ力を持つようになってきました。今やこちらのほうが、ギャラがいいといわれるほどです。また、ユーチューブやSNSなど気軽に発信できるメディアもそろっている。高い知名度を誇る役者であれば、もはや独立したほうが得だと考えるのは自然なことです」(同)
火のないところに煙は立たぬという。芸能記者は、波瑠の動向からしばらく目が離せない日々が続きそうだ。
「週刊新潮」2024年8月29日号 掲載