すべて「マルミエ」にするドラレコを1年間使ってみた
いまやドライブレコーダー（ドラレコ）はクルマの必需品です。事故だけでなく、あおり運転の被害にあったときもドラレコ映像は証拠として有効。自分を守るための必須アイテムなのです。
車内外ともに死角がないことを重視
さまざまなタイプのドラレコがありますが、私は、事故にあった際の証拠能力、信頼性を重視。運転中だけでなく、駐車中の当て逃げ、車上荒らし等、駐車中のトラブルもカバーできる守備範囲の広いモデルを探しました。その観点で選んだのが、ユピテルの「全周囲360°&リアカメラドライブレコーダーmarumie（マルミエ）Q-32R」。このモデルを選んだポイントは3つあります。
Q-32Rは、フロントに500万画素の水平360°カメラ、後方にも200万画素の対角150°カメラがあって、車前方、サイド、車内、車後方とぐるっと車内から車外まですべてを記録できるタイプ。「マルミエ」というだけに、死角がないのです。
フロント＋リアの2カメラのモデルも数多くありますが、左右が死角になってしまうタイプが結構あります。実は、交通事故の7割強が、車両の側面や後方からの衝突というデータもあります。この左右と後方の記録を重視して、このモデルを選びました。
あと車内が、しっかり映るのもポイント。車上荒らしにあった場合も、フロントの360°カメラでカバーするので、顔までしっかり記録できます。
事故だけでなく、あおり運転にも対応
液晶モニターの付いたフロントユニットは、ルームミラーの左脇に設置。運転席側からはさほど目立ちません。リアカメラは、リアウィンドウの熱線の間に設置しています。
エンジンをかけると、連動してカメラもオン。数秒モニターにカメラ映像が表示されますが、すぐに画面が消えるので、運転の邪魔にはなりません。
記録媒体は、フロントユニット内のmicroSDカード。電源が入っている間は、常に全方位を録画し、microSDカードの容量がいっぱいになると上書きします。異常が発生した場合のみ、別フォルダにデータを保存していきます。記録が残るのは3パターン。
車体に一定以上の衝撃があった場合あおり運転による後方異常接近を感知した場合ドライバーが「ワンタッチ記録ボタン」を押した場合この3パターンで保存用フォルダに記録が残る仕組みです。
エンジンを切って、駐車している最中に当て逃げされたり、車上荒らしにあった場合は1.のケースとして記録が残ります。エンジンをかけたときに「イベント記録が発生しました」と音声と表示でアナウンスがあり、記録された動画を確認します。
パソコンに取り込んで詳細を確認
装着してから約1年が経ちますが、幸いなことに事故はなく、あおり運転や当て逃げの被害にあったこともありません。たまに車に乗りこむと「イベント記録が発生しました」とアナウンスがあり、慌てて確かめると、駐車後に忘れものを取りに来た自分の姿が映っているなんてこともたまにあります。
フロントユニットの液晶モニターでも画像は確認できますが、microSDカードをパソコンに取り込み、専用ビューワー（無料）で確認すると、保存用フォルダに記録された映像や、直近の常時録画の映像が詳細にチェックできます。前後のカメラで録画された車内車外の全方位映像、および撮影場所、日時、そのときの車の時速などのデータが一覧できます。
前方画像はルームミラー脇にある360°カメラで撮影します。360°カメラのためか解像度は若干低く、対向車のナンバーは確認しづらいかな、という印象。欲を言えば、もう少し解像度は欲しいところ。信号の色、周囲の車の挙動はしっかりと記録されています。
若干解像度に課題のあるフロントに比べ、リアカメラはかなり鮮明に撮影されています。かなり遠目のナンバーでもしっかりと記録されます。社会問題になっているあおり運転の対策を重視したのかもしれません。
「不本意な取り締まり」にも有効？
パソコンにデータを取り込んで、ドラレコデータをチェックして感じたのは、「不本意な取り締まり」にも対応できるのでは、ということ。
クルマの位置、速度が映像とともに詳細に記録されるため、信号無視や一時停止不履行の嫌疑をかけられたとき、自らの潔白を証明するために役立ちそう。もちろん逆に、記録が残っているために言い逃れができない、ということもありますが…。
また、想像以上に車内の様子が克明に記録されているのも驚きでした。車内に誰と乗っていたか、どんな会話をしていたのかまで、「マルミエ」になります。誰かを乗せるときには、記録されているということを念頭に置いたほうがいいかもしれないですね。
Photo: Yohei Amazaki
