日本代表としても活躍する相馬勇紀【写真:森 雅史】

写真拡大

相馬が25日、町田の練習後に取材に応じた

 日本代表MF相馬勇紀は7月23日、名古屋グランパスからFC町田ゼルビアへ電撃移籍した。

 大きな注目を集めた去就のあと、相馬は25日の練習後に取材陣に対し始めて口を開き、改めて移籍決断の背景を語りつつ、町田での新たな環境について自身の見解を述べている。

 相馬は三菱養和SCユースから早稲田大学へと進み、2018年から名古屋に加入した。ドリブル突破とクロスを武器に活躍していたなか、23年1月に自身初となる海外移籍を果たした。ポルトガル1部カーザ・ピアACへレンタルで加入すると、昨季はリーグ戦32試合で5ゴール3アシストをマークした。

 契約満了で退団後、24年7月11日に名古屋へ復帰。14日のJ1リーグ第23節柏レイソル戦で即スタメンを飾ると、Jリーグで約2年ぶりのゴールを決めて会場を沸かせた。今後への期待が高まっていた中で、23日にJ1で首位を走る町田への完全移籍が発表され、ファン・サポーターにとっても大きなトピックとなった。

相馬は町田に来ての印象として「クラブの施設が素晴らしすぎる。感動しました。ある程度は聞いていたんですけど、びっくりです」と、驚きを口にした。また、町田を率いる黒田剛監督について「僕は(高校時代)三菱養和に所属していて、黒田監督とは青森山田高校の監督をされているときに何度も試合して、全然勝てなかったっていうイメージが強かったです」と明かす。

「僕が選手として大切にしている球際で負けないとか、まず目の前の相手に絶対に行く、競り勝つとか、そういった位置にこだわる部分、勝負にこだわるところっていうのは自分も大切にしているところでもある。黒田監督の考えにはすごく……、自分もそうやって一緒にやりたいということは思いました」

 その上で相馬は「(ヴィッセル)神戸戦(前節/名古屋在籍時)の最後にちょっと怪我をしてしまったので出られなかったですけど、別に状態が悪いわけじゃないので、もう次の試合がワクワクしています」と先に目を向けている。

「初昇格史上初のJ1優勝っていう誰も成し遂げたことないことに向かって進んでいくのもそうですし、その挑戦を自分の力でやりたいという思いが強くあります」との決意も口にする。今年で27歳を迎えるなか、新天地でのデビューをファンも楽しみに待っていることだろう。

 現在、町田は勝ち点49(15勝4分5敗)でJ1首位を独走する。チームを支えてきたMF平河悠(→イングランド2部ブリストル・シティ)が抜け、新たな風として相馬が入った。中断期間を挟み、次節は8月7日、セレッソ大阪とヨドコウ桜スタジアムで対戦予定。2週間弱の準備期間で、相馬がどこまでフィットするかにも注目だ。(森雅史 / Masafumi Mori)