車体の下部から隅々まで360度をわずか数秒でチェックできる。そんな「車体用のMRI」が米ハワイで開発されました。AIを搭載しており、世界初の技術になるのだそうです。

↑認知バイアスがかからないのが魅力(画像提供/Island News/YouTube)

 

この技術を開発したのは、ホノルルのBMW。これまで行われていた車体のチェックは、人間の目視によるものでした。人間がカメラを持ってクルマのあちこちを見てまわり、損傷などがないかを確認して、修理箇所を特定していたわけです。

 

しかし、AIを搭載した車体用MRIの登場で、検査時間を大幅に短縮できるようになったのです。おまけに人間に頼らないこの技術では認知バイアスがかからないため、検査の精度も上がるそう。

 

同社では、メンテナンスするクルマについて最初にこの車体用MRIにかけて、損傷部の写真を撮るといったことに使いたいと言います。

 

この技術の開発にかかったコストは明かされませんでしたが、顧客の修理の待ち時間を短縮させ、精度も上げるものと期待されています。

 

米軍ではすでに使用されている技術だそうですが、民間向けで利用されるのは今回が初めてのこと。いずれ多くのディーラーでも、同じような技術が導入されていくのかもしれません。

 

【主な参考記事】

The Sun. DOCTOR’S ORDERS ‘World’s first’ MRI for cars unveiled as AI takes over vehicle inspections - high-tech system saves drivers time. July 16 2024