上司と部下、それぞれの本音は…

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 誰もが一度は経験する、仕事上の「失敗」。失敗を経験するからこそ、社会人として一歩成長するものです。しかし、上司と部下の関係だと、失敗した相手に何と声をかけるべきか悩むことも。少し言い回しが違うだけで「責められている」と感じる場面も、社内では多々あります。一体どのようにすれば、相手を萎縮させずに、失敗を振り返ることができるのでしょうか。SNS上の声から探ってみます。

「怒られる時間をなるべく少なくしたいから…」

 例えば、仕事上で誰かが失敗したときによくある「何で失敗したと思う?」「すみません、私の能力不足です…」といった会話。上司側としては非常に困ってしまうようで、SNS上には「単純に原因を聞きたいだけなのに、謝罪の言葉しか返ってこない」「仕事の進め方の話をしたいだけなのに、会話にならない」という意見がみられました。「今後の改善点をシンプルに、普通に話し合いたい」と考えている上司や先輩が多いようです。

 しかし、部下側からは「うまくいかなかった原因を話し合うよりも、怒られる時間をなるべく少なくしたいからこの反応になっちゃう」「その場を収めるためにとりあえず謝罪しちゃう」という正直な声が。謝ることで、失敗したことで生まれたその場の話し合いを短くしたい気持ちがあるようです。

 また、「自分のせいじゃなかった場合に、言い訳していると思われそうで本当のことを言えない」「原因を話そうとしたら言い訳みたいに聞こえそうでそれも責められそう」など、失敗に対する言い訳をしたくないがゆえに、何も言えなくなってしまうという人も。「失敗したことを話すと、さらに怒られる」と懸念している人もいることがうかがえます。

 ただ、上司側の立場で伝え方に工夫をしている人は多いようで、「まず、責めてないことを伝える」といったアドバイスも。「どこにフォローがあればできたんだろう?」「今回、困ったのはどんなところだった?」というふうに、具体性を持たせてやわらかい聞き方をしたり、「話し始める前に『解決するために話し合いたい』と伝える」など、前置きを入れれば相手の受け取り方も変わるようです。

 他にも「こういう原因があったんじゃないか?」と、上司側から先に仮説を話すことで部下の意見を引き出す方法や、「どの段階に原因があった?」とプロセスを区切りつつ話すことで、失敗の原因を一緒に振り返るという人もいました。

 部下は失敗したことに対して既に落ち度を感じているため、上司が気遣いをもってリードしないと萎縮させてしまうようです。部下側は失敗を冷静に振り返ることで、同じ失敗を繰り返すことがないようにできるといいですね。あなたはどう思いますか?