(左から)小栗旬、ハン・ヒョジュ、中村ゆり、赤西仁

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 また、Netflixから日本発の新たな名作誕生の予感だ。

参考:ジャニーズメンバーの登竜門的作品『ごくせん』 松本潤、亀梨和也、赤西仁らの活躍を振り返る

 『First Love 初恋』『サンクチュアリ -聖域-』などの優れたオリジナル作品はもちろんのこと、『幽☆遊☆白書』や『シティーハンター』といった実写化のクオリティも高く評価されているNetflix。中でも俳優の賀来賢人がNetflixに持ち込んだ企画を、デイヴ・ボイル監督のもとで制作を進めた日米共作の『忍びの家 House of Ninjas』は公開初週から世界16カ国で1位を獲得し、92カ国でトップ10入りするという快挙を成し遂げた(※)。

 そんな世界が注目するNetflixから、小栗旬が主演、ハン・ヒョジュがヒロインを務める新シリーズの制作が発表された。発表によると、本作はともに対人関係に大きな悩みを抱える男女が、チョコレートをきっかけに偶然の出会いを果たすことから始まるロマンティックコメディ。潔癖症を抱える大手製菓メーカーの御曹司であり、人気チョコレートショップ「ル・ソベール」の新代表に就任した主人公の藤原壮亮を小栗、視線恐怖症が原因で「ル・ソベール」の“匿名ショコラティエ”として正体を隠して生きてきたヒロインのハナ役をハン・ヒョジュが演じる。

 驚くべきは、完成度の高さを約束する制作陣の豪華さだ。『幽☆遊☆白書』をメガヒットさせた月川翔監督のもと、本作を手がけるのはYONG FILM。脱北者を主人公に人間の尊厳を問う珠玉のラブストーリーを仕上げた『ロ・ギワン』や、1990年代を生きる韓国の高校生たちの青春をノスタルジックに描き、第27回の釜山国際映画祭に招待された『20世紀のキミ』など、Netflixとタッグを組んでジャンルを問わない秀作を送り出してきた韓国の制作会社だけに期待が高まる。また、第92回アカデミー賞で外国映画として初の作品賞を受賞した『パラサイト 半地下の家族』のスタッフが、物語の舞台となるチョコレートショップ「ル・ソベール」のセットや衣装デザインに加わっており、世界観を視覚的にも楽しめる作品となりそうだ。

 そして、何と言っても最大の話題は、赤西仁の出演だろう。赤西が日本で制作される作品に出演するのは、2010年公開の映画『BANDAGE バンデイジ』以来約15年ぶりとなる。2023年12月には『まつもtoなかい』(現『だれかtoなかい』/フジテレビ系)で久しぶりにバラエティ出演を果たし、「そろそろ来年あたりに日本で芝居とか、やろうかな、みたいな」と語っていたが、今回の作品で早くも実現する形となった。 

 赤西といえば、元KAT-TUNのメンバーで、同じグループの亀梨和也と2005年に仲間由紀恵主演の人気ドラマ『ごくせん』(日本テレビ系)の第2シリーズに出演。小学校からの幼なじみである竜(亀梨和也)と隼人(赤西仁)を演じ、“仁亀コンビ”で一斉を風靡した。どちらも仲間思いで根本は似た者同士だが、クールでいつも冷静な竜に対し、隼人は情動的で喧嘩っ早いキャラクター。赤西が全身から漂わせる危険な魅力は刺激的で世の女性を虜にした。当時、小学生だった筆者は同級生たちと、亀派か仁派かで大盛り上がりしたのを覚えている。

 時を同じくして、主演の小栗も『花より男子』(TBS系)に出演し、ヒロインを巡って松本潤演じる道明寺司と恋の火花を散らす花沢類役で人気を博した。花沢類はいわば、“最強の当て馬”であり、漫画からそのまま飛び出してきたかのような気品溢れる小栗の演技に初恋を奪われた人も多いのではないか。

 その後も赤西は『anego[アネゴ]』(日本テレビ系)や『有閑倶楽部』(日本テレビ系)、小栗は『花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~』(フジテレビ系)や『リッチマン、プアウーマン』(フジテレビ系)など、平成を代表する作品群で双璧をなした。そんな2人の共演は意外にも今回が初となる。

 赤西が演じるのは、主人公・壮亮の学生時代からの友人で、行きつけのバー「ブラッシュ」のオーナー・高田寛。ハナが密かに想いを寄せる相手でもあるという。平成に愛された男たちであり、ともにハリウッドに挑んだ経験がある小栗と赤西が劇中でライバル関係になるとしたら、今から配信が待ち遠しくて仕方がない。配信は2025年を予定している。日本と韓国の最高峰のスタッフとキャストが届ける新作ロマンスシリーズを楽しみに待とう。

参照※ https://about.netflix.com/ja/news/house-of-ninjas-has-now-risen-to-rank-1(文=苫とり子)