東京ドームの巨人-ソフトバンク戦に登場した王貞治氏【写真:中戸川知世】

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王貞治氏、長嶋茂雄氏に「会って話がしたい」

■巨人 ー ソフトバンク(28日・東京ドーム

 巨人は28日、東京ドームでのソフトバンク戦を球団創設90周年記念特別試合「王貞治DAY」として開催した。5回終了後、22年間の現役時代を巨人ひと筋に過ごし、NPB歴代最多の通算868本塁打を放つなど偉業を達成。巨人監督も5年間(1984〜1988年)務めた王貞治氏(現ソフトバンク球団会長兼特別チームアドバイザー)がサプライズ登場した。

 5回が終了すると両チームのナインがベンチ前に整列。場内アナウンスで「4番・一塁、王貞治」と紹介されると、スーツ姿に金色のネクタイを締めて登場した。スタジアムには「ご起立ください」とアナウンスされ、ファンは拍手を送った。最後には「貞治コール」で退場を見送った。

 サプライズ登場を終えると、王氏は「とにかく、ありがたいのひと言ですよね。こんな歳になって、こういう形で皆さんに、私が忘れていることまで、映像を見ながら楽しんでいただける。うれしいのひと言ですね」と喜んだ。

 さらに「ONとして、長嶋(茂雄氏)さんと一緒にやらせていただいて、お互いに競い合えたことがよかったと思います。その間にV9も達成できましたし、野球選手として最高の人生でした。(長嶋氏とは)今年はまだお会いしていません。年内に会えるか、来年になるかはわかりませんが、会って話がしたいですね」と“再会”を心待ちにした。

 巨人ナインはこの日、王氏が付けていた永久欠番「1」をキャップの側面とユニホームの右袖に刻み、マウンドのプレート後方にも「1」が描かれていた。

 試合前には、巨人OBで現役時代に王氏と中軸を組み「OH砲」と呼ばれた張本勲氏が「セレモニアルピッチ」、前巨人監督の原辰徳氏が「ファーストピッチ」を務めた。

 原氏は「(王氏は)勝負に対する厳しさに、非常に強いものがあった。僕はどちらかというと、おっとりしていた方かもしれないが、あの“世界の王さん”でもそういう気持ちで戦われているということを、いつも勉強させていただいていた」と振り返っていた。(Full-Count編集部)