食楽web

●出汁のイメージが強い鰹節を定食として提供する京都三条の鰹節丼専門店『節道 BUSHIDO』の「鰹節丼定食」。そのユニークな味わい方とは?

 歴史ある街並みと立ち並ぶ高級なお店。素材にこだわりを持った料理が多く提供される京都の中でも、少しユニークな一つの素材に特化したお店があるという情報をゲット。

 さらにそのお店の料理は提供方法に迫力もあるということ。気になったので実際に食べに行ってきました。

京都三条にある鰹節丼専門店『節道 BUSHIDO』

お店は「三条食彩ろぉじ」の奥にある

 今回のお店は京阪電車の三条駅を下りて鴨川に掛かる三条大橋を西に渡り、商店街を抜けて西へさらに歩くこと数分。「三条食彩ろぉじ」という飲食店の集まったエリアにあります。

 
 奥へ奥へと続く路地の一番奥に、今回のお目当てである鰹節丼専門店『節道BUSHIDO』を発見。店名からも分かるように、厳選素材というのは“かつお節”。一般的には出汁の原料とされる鰹節をメインにすえた料理が食べられるお店とのこと。

お店の看板

 お店に入ってみるとカウンターのみのコンパクトな店内。座席で確認してみるとメニューは基本的に「鰹節丼」1つという、これ以上ないくらいのシンプル&ストイックさ。

 鰹節とお米という組み合わせでいうと、おにぎりのおかかなどでお馴染みの組み合わせですが、丼として食べるのは初めてです。

「B定食」(鰹節丼、汁物、京漬物、薬味、こだわり卵、おばんざい)1200円

 鰹節丼を注文して、しばらくすると「鰹節丼」が登場。その提供方法というか状況にビックリ。鰹節があふれんばかりにてんこ盛り。というか若干あふれています。

エアリーでありつつおかずとしても成立する鰹節の丼。どう食べる?

 鰹節マシマシの鰹節丼、どうやって食べればいいのか悩みますが、まずは1枚取ってパクリ。薄く削られた鰹節は口に入れた瞬間に旨味を残してシュッと消えます。その鮮やかな消失っぷりは、旨みのある空気を食べているのか? と思うくらいにエアリー。

[食楽web]

 あまりに儚げな鰹節ですが、ある程度の枚数をまとめて食べてみると、今度は焼き菓子のような焼き魚のような食感が現れて、おかずとして成立している不思議な素材となっています。

 鰹節をしばらく食べ進めていると、ようやくお米が出現。旨味のある鰹節ともっちり食感のお米、そこに醤油をタラリ。予想はしていましたが一緒に食べると、やっぱり鰹節と醤油の風味がベストマッチ。改めて鰹節丼のおいしさを実感しました。

美味しい変身が何度もある鰹節丼

 お米と鰹節が出会ったことで最高な状態と思われた鰹節丼ですが、セットには生玉子も添えられているので、玉子を割り入れれば贅沢すぎる卵かけご飯の完成。すでに美味しさMAXだと思っていた鰹節丼が、さらにパワーアップしました。

 さらに鰹節丼は最後の変身として、鰹節のダシ茶をたっぷり注いでダシ茶漬けとして食べることが可能なのですが、ご飯に玉子も入っているのでちょっとおじや風な仕上がりとなります。

 今回は1杯の鰹節丼でさまざまなバリエーションでやや駆け足で食べ進めました。しかしお店では、ごはんのおかわりや鰹節おかわりのオプションもあるので、1杯目で鰹節丼として食べて、その後2杯目で玉子かけご飯とおじやとしてじっくりと味わいつつ食べるのもオススメです。

(撮影・文◎けいたろう)

●SHOP INFO

節道 BUSHIDO

住:京都府京都市中京区道祐町135-1 三条食彩ろぉじ
TEL:075-744-0758
営:7:00~15:00(L,O14:00)
休:無休
https://bushido.owst.jp/

●著者プロフィール

けいたろう
旅するグルメライター。大阪と京都をむすぶ京阪電車の沿線在住で、複数の旅行情報サイトにて旅とグルメのガイド記事を執筆。気になるグルメ情報があるとB級グルメも高級店も穴場のお店も有名行列店でも、とにかく幅広く取材!食楽webでは関西グルメ情報を中心に紹介しています。