そして、“Jr.EXILEの長男” GENERATIONSからバトンを受け取り、『LDH LIVE-EXPO 2023』の座長を務めたTHE RAMPAGEのパートへ。ボーカル・川村壱馬の煽りでリードした1曲目は、ライブの定番曲「THROW YA FIST」。ライトアップした瞬間、力強く拳を突き上げた16人がステージを占拠している光景は何度見ても圧巻だ。ソウルフルな3ボーカルと大迫力の群舞は、この日初めてTHE RAMPAGEのライブを観た人にも衝撃を与えたことだろう。映画『HiGH&LOW THE WORST』主題歌「SWAG & PRIDE」の演奏前には、同作品で主演を務めた川村が「行くぞ、てめぇら!」とシャウトする場面もあり、メンバーたちは己の信念を叩きつけるような歌とダンスで、前哨戦とも言えるブロックを締め括った。

■Lucky²/Girls²/iScream
ここからはGirls²、iScream、Lucky²のブロックとなり、会場の雰囲気がガラッと変わった。まずピンクと水色のキュートな衣装で登場したのは、テレビ東京系のガールズ×戦士シリーズと『リズスタ -Top of Artists!-』の主要キャストで構成される、フレッシュな9人組ガールズグループ Lucky²。2023年、9人で初めてのライブツアーを開催したという彼女たちは、10月にリリースした最新EP『夢空に羽』の楽曲を届けた。表題曲「夢空に羽」は、10代の澄んだ歌声が甘酸っぱく広がるロマンチックなダンスチューン。自己紹介を挟んで「来年の2月には新曲もリリースされるので、今後のLucky²の活動にも注目していただけるとうれしいです」(森朱里)と語ると、まばゆい光を放ちながら「Shooting Star」を歌い上げる。儚いベールを纏いながらも、その奥に息づく歌やダンスへの愛情に突き動かされるように、力強く舞う姿は、歴代のLDHアーティストにはなかった要素だろう。

続いて、トリコロールカラーの衣装に身を包んだ8人組ガールズグループ Girls²にバトンタッチ。Lucky²の先輩にあたるGirls²は、12月20日にリリースしたばかりの最新EP『アクセラレイト』より2曲をパフォーマンスした。“今日はSpecial day”とにこやかに歌う「Rise & Shine」は、山口綺羅のクールなラップや、8人が一列に並んで繰り広げるダンスもポイントに。リーダーの鶴屋美咲から順にマイクを握ったMCタイムには、2024年6月30日に国立代々木競技場 第一体育館にて、デビュー5周年を記念したライブを開催することも改めてアナウンスされ、“推し活”がテーマのリード曲「I wanna 宣言」で観客を底なしの“Girls²沼”に導いた。また、同世代のGirls²とiScreamが揃って「Rock Steady」を披露すると、無敵なコラボレーションに自然と手拍子が鳴り響く。

ガールクラッシュなステージからGirls²が退場したあと、3人組ダンス&ボーカルグループ、 iScreamは2024年1月17日にリリースされる2ndアルバム『Selfie』より、ラブバラード「口約束」をアカペラ始まりのアレンジで熱唱。『LDH Presents THE GIRLS AUDITION』出身の実力派3ボーカルが奏でる極上のハーモニーに観客が酔いしれるなか、「ハンズアップ!」とパワフルに煽った「Scream Out」ではダンスとラップでも高いクオリティを見せつけ、LDH発ガールズグループの未来を明るく照らした。

■EXILE B HAPPY
既存のグループがいちだんと翼を伸ばした一方で、2023年はLDHから新たなプロジェクトやグループが多数誕生した1年でもあった。その最も新しいグループが、EXILE TETSUYAをリーダーとして、ボーカルに吉野北人(THE RAMPAGE)と中島颯太(FANTASTICS)、パフォーマーに小森隼(GENERATIONS)、関口メンディー(GENERATIONS)、浦川翔平(THE RAMPAGE)、木村慧人(FANTASTICS)を迎えた7人組音楽ユニット・EXILE B HAPPYである。彼らはVTRを通して、2024年5月5日(こどもの日)に1stシングル「MORNING SUN」をリリースすることと表題曲のMVが完成したことを告知すると、ピースサインを有明アリーナに掲げ、キッズダンサーたちと共に「MORNING SUN」を届けた。先ほどまでTHE RAMPAGEの一員として闘志を剥き出しにしていた吉野や、FANTASTICSのステージでクールな表情を見せていた中島も、ここではキラキラとした表情とグループの垣根を越えたあらたなハーモニーで、会場に笑顔を咲かせていく。そのアットホームな雰囲気はMCでも変わらず、「最高に良い年末ですね~! 2013……」と言いかけたTETSUYAが、すかさず小森に「10年前に戻りました?(笑)」とツッコまれる場面や、「僕も颯ちゃんや北人みたいにキャーって言われたいんです!」と言い放つ小森や関口に黄色い声が飛び交う場面も。中島いわく“油断するとすぐにトークライブ状態になってしまう”愉快なグループは、2曲目「BE HAPPY」でも観客とたくさんの“ありがとう”を交換し、“Love, Dream, Happiness”な空間を作り上げたのだった。