10月29日の明け方は全国で部分月食 次の月食は2025年まで見られない?

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2023年10月29日の明け方、日本では部分月食が見られます。国立天文台によると、部分月食が始まるのは4時34分頃、月が最も欠けて見える「食の最大」は5時14分頃、部分月食が終わるのは5時53分頃です。


明け方の満月は西の地平線(水平線)に沈む直前なので、食が最大となる5時14分頃の月の高さは札幌で9.2度、東京で9.1度、福岡で16.4度と比較的低く、小笠原諸島など一部の地域では月が欠けたまま沈む月入帯食(げつにゅうたいしょく)となります。


【▲ 東京における2023年10月29日の部分月食の見え方を示した図(Credit: 国立天文台)】


月食の時に地球の影がどれくらい入り込むのかは、影の大きさや月の視直径(見かけの直径)をもとに計算される「食分(しょくぶん)」という数値で示されます。食分が1.0以上の場合は皆既月食、1.0未満の場合は部分月食です。今回の食分は「0.128」、すなわち月の直径の12.8パーセントまでしか地球の影が入り込まないため、欠け具合の小さな部分月食となります。


なお、2023年2月に国立天文台が発表した「2024年の暦要項(れきようこう)」によれば、2024年には2回の日食と1回の月食が起こるものの、日本ではすべて見ることができません。次に日本で月食が見られるのは1年以上先の2025年(※)です。お天気次第ではありますが、今週末は早起きして“ちょっとだけ欠けた月”を観望してみませんか?


関連記事:国立天文台が「2024年の暦要項(れきようこう)」を発表(2023年2月3日)


 


※…国立天文台暦計算室の月食各地予報によると、2025年に2回起こる月食のうち、2025年3月14日の皆既月食は北海道など一部の地域で月が欠けたまま昇る月出帯食(げつしゅつたいしょく)となりますが、月全体が地球の本影に入る皆既食に続く後半の部分食が終わる直前に昇ってくるので、日本で皆既食を見ることはできません。一方、2025年9月8日の皆既月食は日本全国で皆既食を見ることができます。


Source


国立天文台ほしぞら情報 - 10月29日は部分月食(2023年10月)国立天文台暦計算室 - 月食各地予報国立天文台 - 令和6(2024)年暦要項の発表

文/sorae編集部