日本のトップクラスのお金持ちの相続税調査を担当し、会社経営者や資産家に取材する機会も多い元国税専門官の小林義崇さん。「どのように巨額の財産を築いたのかということを解明することが相続税調査の目的なので、亡くなった方の職業や収入はもちろん、お金の使い方や普段の暮らしぶりなども、できる限り詳しく調べます」。小林さんがお金持ちの方と関わる中で見つけた、お金に愛される人たちの特徴を教えてもらいました。

世間のイメージとは違う?お金に愛される人の持ち物&ファッション

小林さんが調査するなかで明らかになったお金持ちのリアルな姿は、世間のイメージとはまったく違い、ブランドもののバッグや靴、高級外車、豪華な海外旅行などとは無縁な普通の生活。お金をたくさん持っていても、自分がムダだと思うことには、1円たりとも“死に金”は使わないのがお金持ちの特徴なようです。

●パッと見、お金持ちに見えない!カジュアルでシンプルな服装

「服装はいたって普通。身なりだけでは、お金持ちとはわかりません。税務調査に伺ったお宅では、ご夫婦ともに地味なシャツにジーンズというカジュアルな服装が多かったです」

●外で飲む水やコーヒーはタンブラーで持ち歩く

「毎回買っているペットボトル代を投資で運用したら、20年後にいくらになっているかを試算するのがお金持ちです。『100円くらいなら、買ってもいいか』とは考えません」

●ブランドには釣られない。本当にいいものを長く使う

「安物を頻繁に買い替えるのではなく、多少高額でも良質なものを買って、手入れをしながら長く使い続けます。ただ、高級ブランドの名前だけに釣られてむやみに買うことはありません」

●ミニ財布ブームだけど…財布は長財布を愛用している

「お金持ちは二つ折り財布よりも長財布派。理由は財布の中身が把握しやすく、お札を折らずに入れられるから。キャッシュレス時代でも、ある程度の現金を必ず携帯しています」

●ボロボロの軽自動車に乗るお金持ちも!?

「傷だらけの軽自動車を何年も乗り続けているという人もいます。クルマは走ればいいと考え、見栄で高級外車を買うことはありません」

自己管理と好奇心がカギ!お金持ちの生活習慣

お金持ちは、その暮らしぶりにもお金に愛されるヒントが満載。健康管理や支出管理をきちんとしていたり、流行や占いなどに幅広く興味を持っていたりします。マネすればお金が貯まるようになるはずです。

●時間にルーズはNG。早起き&時間前到着が当たり前

「早起きして朝の時間を有効に使う人が多いです。また待ち合わせの時間より早めに着いて、相手の時間もムダにしません。お金持ちは“時は金なり”を日常的に実践しています」

●大型犬を飼っていて、散歩の習慣がある

「ペットを飼っているケースが多く、敷地が広いせいか、大型犬が人気。犬を飼うと散歩の習慣ができて、健康にいいのが理由のひとつ。お金持ちは健康意識が高いです」

 

●話題の本を読み、知識を広げている

「ある会社経営者を取材したとき、『レジ前に置いてある、今話題の本を買う』と言っていました。お金や経済にまつわる本だけでなく、ジャンルにこだわらず、幅広く本を読んで知識を吸収します」

●占いや縁起を大切にする

「会社経営者のなかには、易学を参考にして新製品の発売日や新店舗の開業日を決める人も。外出先で神社の前を通りかかったら手を合わせることを習慣にしている人もいます」

●家計簿をつけて支出だけはチェックしている

「なににいくら使ったかを家計簿で管理しているお金持ちは多いです。収入が増えても、お金を管理して支出を抑える努力をしているからこそ、お金持ちになれるのです」

ESSE10月号の「お金に愛される人が見直したこと。」では、ほかにもお金に愛されるための家計管理術や見直し術を紹介しています。ぜひチェックしてください。