LDKを広くとれないけど、ダイニングと横並びのキッチンにしたい! それなら、キッチンをL型にする方法があります。半年前に地元工務店で建てた、日刊住まいライターの家のLDKは16.5畳。L型キッチンとダイニングテーブルを一体化した憧れのプランを実現しました。動線がコンパクトで調理も配膳もラク。コンロとシンクの下に収納をたっぷりとることができ大満足。唯一デメリットに感じていることも含め、詳しくレポートします。

L型キッチンでスペース不足を解消!横並びダイニングが実現

わが家は筆者と夫のふたり暮らし。現在、夫婦ともに30歳です。半年ほど前に、地元の工務店で建てた、延床面積39坪の注文住宅が完成。賃貸アパートから住み替えました。

家づくりで、筆者がいちばんこだわったのはキッチンです。家づくりを始めた頃は、アイランドキッチンに憧れていました。しかし、アイランドキッチンは、両脇に通路がとれるよう配置されるため、周囲にスペースが必要です。

わが家の場合、LDKが16.5畳しか確保できなかったことや、「横並びダイニング」を希望していたことから、スペース不足の問題に直面しました。そこで、対面型のL型キッチン案が浮上したのです。

当初、L型キッチンは候補にも挙がっていませんでした。しかし、シンク側は対面になっていることや、希望の「横並びダイニング」にできたため、思いきって採用しました。

では半年間の実体験をもとに、ダイニングと横並びのL型キッチンのよかった点や、残念だった点をご紹介します。

 

料理中の「洗う→切る→炒める」の作業動線が完璧

洗う作業から始まり、切る作業、そして炒める作業までに費やす移動の距離が短くなります。これにより、食材の移動や作業の切り替えがシンプルに行え、調理の効率が格段にアップしました。

わが家はフルタイムの共働きですが、朝、昼、晩のすべてを自炊しています。限られた時間のなかで、いかに効率よく作業できるか勝負だと感じてました。そんな筆者に、L型キッチンの作業動線は合っていました。

新居に引っ越しするまでは、夫は外で昼食を取っていました。しかし、筆者自身に時間の余裕が生まれたため、お弁当を持たせることができるように。夫も喜んでくれています。

念願の横並びダイニング実現で配膳もラクラク

ダイニングテーブルと横並びのL型キッチンにすることで、キッチンとダイニングスペースとの一体感が生み出せました。家族や友人と会話を楽しみながら料理ができます。

すぐそばにダイニングテーブルがあるため、配膳もラクラク。熱々のできたて料理を食卓に並べることもできます。もちろん片づけもシンクが近くにあるのでスムーズに完了。

ちなみにわが家の場合は、シンク側にビルトインの食洗機を導入しました。使った食器類は、その食洗機に夫が進んで運びます。これも、キッチンとダイニングの移動距離が短くなったことの効果。片づけのハードルが下がったことが、うれしいポイントだと感じています。

 

コンロとシンクの下に収納スペースもたっぷり

L型キッチンには、コンロとシンクの下に収納スペースがたっぷりと確保されています。ですから鍋やフライパン、調理器具などを収納しやすく、キッチン回りをすっきりと保つことができます。

コンロ下にフライパンや鍋類を収納し、シンク下にまな板や包丁を収納すれば、必要なものがすべて手の届くところに! 作業効率も向上しています。食洗機で洗い終えた食器や調理器具を、ほとんど移動することなく収納できる点も気に入っています。

唯一のデメリットはリビングからの移動距離が長いこと

一方で、ダイニングと横並びのL型キッチンにしたことによって、後悔していることもあります。それは、リビング側からパントリーへの移動距離が伸びたことです。

わが家の場合、生活感を隠すためパントリーの中に冷蔵庫を隠しています。そのため、リビングでくつろいでいる際に、飲み物を取りに行こうとすると、ダイニングテーブル側から回り込まなければいけません。

ダイニング内での動線はよくても、リビングからの動線は残念なことに。キッチンとダイニングテーブルの間に、スペースを設けることができれば解消できます。しかし、わが家の場合、スペースがたりません。ですから、よい運動だと割り切って移動しています。