音声配信アプリstand.fmの自身の番組「高尾美穂からのリアルボイス」では、体の悩みから人生相談までリスナーのさまざまな悩みに寄り添い、丁寧に応えてくれる産婦人科医の高尾美穂先生。その温かい言葉や優しい笑顔の源には、なにがあるのでしょうか。今回は、高尾先生自身が「幸せでいるためにしていること」についてお伺いしました。

40代、50代は毎日忙しい。「今はがんばらなくていい」という時間をもつことが大切

私のこだわりはじつはシンプルで、「好きなものに囲まれて過ごす」ということ。これが私が幸せでいるためにしていることでもあります。好きなものに囲まれるというのは、快適さにつながると思うんです。

●サイズがぴったり合った好きなデザインの洋服を着る

たとえば、好きな洋服で過ごすこと。私は「マニッシュでサイズが合っているもの」が好きです。好みははっきりしていて、メンズライクなものが多いですが、メンズのものはサイズが合わないので、シャツやジャケットはレディースで好きなデザインのものを探しています。好きなものに出合えることは多くはないので、今持っているものは20年かけて少しずつ増やしてきたものです。

ネクタイは、お友達に手縫いで長さを短くしてもらったり、海外ブランドのボーイズのネクタイを買ったりしています。好みは高校生のときから変わっていないですね。

●偶然生まれた独自のヘアスタイルは、自分らしさの1つに

「モヒ」(ヘアスタイル)もこだわりですか? ってよく聞かれますが、これは乾きやすくてセットがいらない便利な髪形。

もともと右分けの七三だったのですが、分け目が薄くなってきたので、変えようとして、髪を真ん中に寄せてみたら、私の好きな「タンタン」みたいになって、「いいんじゃない?」と。それ以来のスタイルで気に入っていますが、今はこだわりというより、私らしさの1つになっています。

●1日のうちの「自分のための8時間」を大切にする

こだわりというのは、自分の体やメンタルの状態を快適にするためにできること、とも言いかえられると思います。自分がどういう状態でいたいと思っているのかを探し、自分を満足させる、というイメージです。

日常の快適さについて考えるとき、1日24時間を8時間ずつ3つに分けて考えてみるとわかりやすいかと思います。24時間のうち、8時間は働く時間、8時間は眠る時間、そして残りの8時間が好きなことができる自分のための時間。この「自分のための8時間」をどう使うかを、しっかり考えることが大事です。「自分のための8時間」には、通勤時間やお子さんのお迎えの時間なども含まれますから、それらを除くとずっと短くなります。

私はこの時間をなるべく長くとるために、通勤時間がかからない職場の近くに住み、満員電車のストレスを減らすために大好きな自転車で通勤するという選択をしています。

●リラックスできる空間で「がんばらなくていい時間」を過ごす

日常生活にはがんばらなきゃいけないことが多いですが、この「自分のための8時間」の中で、「今はがんばらなくていい」という時間をもつことが大切だと思っています。

私にとっては、ソファ代わりでもあるベッドで猫たちと一緒にゴロンとして本を眺めている時間です。だから、その空間が快適な状態であることはすごく大事で、朝起きたら必ずベッドメイクをして整えています。シーツ類は毎日肌に触れるものですから、肌触りのよいものにしていますし、きちんと洗濯するようにもしています。リラックスできているときのその空間が快適であることも、とても大事です。

悩んだとき、迷ったときは、高尾先生の言葉が効く! 心にかかったもやが晴れ、いつのまにか、ご機嫌な自分を取り戻しています。新刊本『人生たいていのことはどうにかなる あなたをご機嫌にする78の言葉』では、今回ご紹介したような言葉を78収録。いつもお守りのように手元に置いて、悩んだときや迷ったときに開いてみてください。きっと目の前がぱっと開けてくるはずです。