仕事の達人、トレノケート山下光洋さん!日本で唯一殿堂入りしたAWS認定インストラクターのエキスパート
Amazonが展開するAWS(Amazon Web Services)の認定インストラクター。2021年〜2023年のJapan AWS Top Engineersに選出されると共に、AWS認定インストラクターアワードを2018年〜2020年に3年連続受賞し殿堂入りした。
職歴のスタートは売れ残ったリゾートマンションをホテルにする事業。ホテルのフロントに導入されたPCを使ってデータベースを作成したところからITの経歴がスタートする。続いてシステムインテグレーターとなるも、リーマンショックの影響で会社が倒産。次に就職した企業でAWSに出会う。AWS認定エンジニアとなり、カンファレンスで自分の経験や体験を話すようになるうち、インストラクターをしませんかと誘われ、トレノケートに就職。今ではインストラクターとして毎年1500人以上の受講生を受け持つ。
AWSの魅力については、初期投資なしに利用できる、自由に増やしていくことができるスケーラビリティ、素早い課題解決を挙げる。「何か月も何百万、何千万もかけて導入した結果、5年くらいは使わないとコストに見合わない、ということは不幸なんです。システムが合わなければすぐに変更できる。チャレンジしやすいんです」。
エンジニアにAWSの魅力を伝える際に重要視しているのは、運用されているシステムを想像して、その上でサービスを利用したイメージを持ってもらうこと。できる限り自分のことと捉え、課題解決策の1つの選択肢として、AWSを引き出しに入れてもらうようにしている。エンジニアでない人向けには、未来のことを想像してもらっている。システムを数年かけて使い続けなければいけないために決断が鈍っていないか、コロナ禍のような予想不可能な出来事に対応できるのか、それに対する1つの選択肢としてAWSを捉えてもらうのが目的だ。
講義では受講者の行動変革を求めるという。「トレーニングは、それを終わらせるためにやるつもりはありません。会社に行けといわれて来ている人もいるでしょう。そういう人たちの目線も変えようと心掛けています。こういう人たちはワークショップ的な要素がいいんじゃないかとか、こういう事例がいいんじゃないかとか。私自身も引き出しを広げるように務めています」。
認定試験対策向けの書籍も出版しているが、合格したことで終わりにしてほしくないという。企業から合格しなさいといわれて勉強していく人も多いというが、せっかく勉強するのならそれを自分事として捉え、自分たちの身の回りの仕事に置き換えて、何か1つを試すなど、世界を変える行動を取ってほしいと願う。「合格するためだけに本を書いていません。合格はあくまでもスタートライン。そこから何をするかが大事なのです」。
インストラクターを始めた2018年と今を比べると、受講する人の意識も変わってきている。当時は100程度のサービスだったのが、今では300前後のサービスが用意されている。よりよい使い方も変わっていっているので、アップデートしていきたいという人が多いという。
毎年開催されているAWSのイベント「AWS re:Invent」で感じるのは、AWSは一貫して変わらない部分を軸として持っている、ということ。AmazonというECサイトを、大きな顧客ニーズを受けながら、絶対に止めることのない、落ちることのないサイトとしての運用の根幹にあるのがAWSだ。
「そのためにはどういった設計をしなければいけないか、エンジニアに何が必要なのかを一貫して突き詰めています。今ではECサイトとは違うニーズを拾い上げながら、より広い範囲を捉えていくサービスになっています。今では何かを新しく開発するより、今使えるものを選択して組み合わせた方が早い。ノーコード、ローコードで構わないと。AWSで動いているSaaSをみんなで選択して、SaaSを運用するために働くエンジニアが必要になっていくんじゃないかと思っています」。
AWSによって変化していく社会の未来を見据えつつ、講義の日々が続く。
テクニカルライター 今藤 弘一
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エンジニアにAWSの魅力を伝える際に重要視しているのは、運用されているシステムを想像して、その上でサービスを利用したイメージを持ってもらうこと。できる限り自分のことと捉え、課題解決策の1つの選択肢として、AWSを引き出しに入れてもらうようにしている。エンジニアでない人向けには、未来のことを想像してもらっている。システムを数年かけて使い続けなければいけないために決断が鈍っていないか、コロナ禍のような予想不可能な出来事に対応できるのか、それに対する1つの選択肢としてAWSを捉えてもらうのが目的だ。
講義では受講者の行動変革を求めるという。「トレーニングは、それを終わらせるためにやるつもりはありません。会社に行けといわれて来ている人もいるでしょう。そういう人たちの目線も変えようと心掛けています。こういう人たちはワークショップ的な要素がいいんじゃないかとか、こういう事例がいいんじゃないかとか。私自身も引き出しを広げるように務めています」。
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AWSによって変化していく社会の未来を見据えつつ、講義の日々が続く。
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