中国へのけん制か? インド海軍が「ラファールM」26機とスコルペヌ型潜水艦3隻を購入へ
フランスから大量購入か?
詳細はモディ首相が仏訪問中に明かされる?
インド国防相がフランスから海軍向けのダッソー「ラファールM」戦闘機を26機と、スコルペヌ型潜水艦3隻を購入することが確定的になったと現地時間の2023年7月10日、地元メディアで報じられました。
インド海軍が購入予定の「ラファールM」(画像:フランス海軍)。
「ラファールM」は「ラファール」に空母艦載機としての機能を追加した機体で、インド海軍の空母「ヴィクラマーディティヤ」と「ヴィクラント」にMiG-29Kを更新する形で配備されると見られています。購入予定である26機中22機は単座で、4機が複座のタイプになるようです。
スコルペヌ型潜水艦は、フランスのDCNS社とスペインのナバンティア社が共同開発した輸出用の潜水艦で、インドではカルヴァリ級潜水艦と呼ばれており、既に6隻を購入しています。追加購入する3隻はムンバイのマズゴンで建造されるとのことです。
こうしたインドの海軍力強化の背景には、インド太平洋地域で影響力を強める中国へのけん制があると見られています。
なお、購入の正式な発表については2023年7月14〜16日までに行われるナレンドラ・モディ首相のフランス訪問中に行われる可能性が高いようです。
ちなみに、インド海軍の次期艦載機に関しては、最初、アメリカの F/A-18「スーパーホーネット」も候補にあがっていましたが、最終的に「ラファール-M」に決定しました。この決め手については、インド国防省は発表していませんが、両方の機体に乗ったことのあるインド海軍のパイロットは、ミリタリー系メディアであるユーラシアンタイムズのインタビューで「ラファールMの方が軽いため、空母への着艦に関してはより柔軟性がある」と答えたようです。
「ヴィクラマーディティヤ」と「ヴィクラント」はカタパルトを持たない、いわゆるスキージャンプ式の空母であるため、軽さはかなり重要な要素となっています。