バイクの別名 二輪なのになぜ「単車」その由来は? そもそも最近は使われなくなっている?
バイクのことを「単車」と呼ぶことがありますが、車輪がふたつあるにもかかわらずなぜ“単”なのでしょうか。その語源は、第2次世界大戦前後までさかのぼります。
何気なく使っているが謎の言葉
バイクやスクーターなどの二輪車を「単車」と呼ぶケースがあります。二輪なのに「単」とはなにを意味するのか、そもそもいつ頃からそう呼ばれるようになったのでしょうか。
サイドカー付きバイクのイメージ(画像:写真AC)。
「単車」という言葉が生まれたのは、今から80年以上前、第2次世界大戦前後と言われています。当時の戦場では、サイドカーのついたバイク、つまり「側車」を取り付けて走るのが一般的でした。そのため、「側車」のついたバイクに対して単独で走るから「単車」と呼ばれたという説があります。
またほかの説としては、かつてのバイクのエンジンはシリンダーが1本だけの単気筒エンジンであり、そのエンジン音が「タンタンタン」という特徴的な音だったため、というものもあるようです。
ちなみに、「単車」は2023年現在ではあまり一般的に使われなくなっている言葉でもあります。それは、バイクが重要なツールであるヤンキー漫画についても同じです。
1980年代〜90年代のヤンキー漫画では、単車は頻繁に出てきた用語でした。しかし、2017年3月から2022年11月まで週刊少年マガジンで連載され、アニメ化や実写映画化もされている『東京卍リベンジャーズ』では、例えば「オレの愛機(ゼファー)は日本一だけど?」といった形で、昔ならば恐らく「単車」と使っているところであろう場面で「愛機」と表記されています。