ドイツ軍需産業大手 ウクライナ国内に戦闘車両工場を新設へ 砲弾の大量生産も
生産だけでなく修理まで担うとか。
ラインメタル最高経営責任者が明言
ドイツ軍需企業ラインメタルのトップを務めるパッペルガーCEO(最高経営責任者)は、このたびウクライナ国内に戦闘車両の生産工場を設けることを明らかにしました。
これは、アメリカCNNテレビが2023年7月10日に報じたインタビューの中で明言したもので、ウクライナ西部に現地企業との合弁で、生産工場を12週間以内に開設するというものです。
ラインメタルが昨年開催された武器見本市「ユーロサトリ2022」で披露した「フクス」装輪装甲車の最新モデル(画像:ラインメタル)。
すでにラインメタルは今年初めに、ドイツメディアの取材に対し、ウクライナ国内に年間約200両の戦車を量産可能な工場を218億ユーロで設置したいと語っており、実際5月にはウクライナ国営企業のウクロボロンプロムと戦略的協力協定を結んでいます。
この協定では、2023年7月中旬には合弁会社を設立したのち、ウクライナの国有防衛部門との橋渡しを図り、包括的な技術移転のほか、ドイツからの軍事装備品の短期提供などを実施するという将来スケジュールが描かれていました。
なお、パッペルガーCEOによると、新工場で製造するのは、ドイツ連邦軍などでも運用されている「フクス」装輪装甲車とのこと。これを合弁企業でライセンス生産するだけでなく修理も請け負うとしています。
またこれとは別に、彼は自社(ラインメタル)における砲弾の増産についても言及。来年(2024年)には、生産量を10万発から60万発に増やすと明言。これにより、ウクライナが必要とする砲弾の60%を提供できるようになるとしています。