前々走の競馬法100周年記念を快勝したセイウンハーデス(ユーザー提供:おうどんさん)

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 七夕賞(3歳上・GIII・芝2000m)にはシルバーステート産駒が大挙3頭がエントリーしている。

 いずれも有力候補だが、実績ならセイウンハーデス(牡4、栗東・橋口慎介厩舎)が一枚上だ。昨年のプリンシパルSの勝ち馬。その後、クラシック戦線では結果が出なかったものの、休み明けの前々走・競馬法100周年記念を快勝。続く前走の新潟大賞典でも0秒1差の2着に踏ん張って、地力強化を証明した。今回は初の福島となるが、芝2000mは3戦2勝、2着1回の連対率100%。小回りさえ克服できれば、重賞タイトルに手が届いていい。

 残りの2頭は連勝中だ。バトルボーン(牡4、美浦・林徹厩舎)は休み休みのローテーションではあるが、未勝利から3勝クラスまで4連勝中。ある程度のペースで先行しながら、最後まで渋太く脚を使える持久力が大きな武器。昨年11月以来の実戦となる点がカギだが、スムーズに先行できれば勝ち負けになりそうだ。

 もう1頭のテーオーソラネル(牡4、栗東・須貝尚介厩舎)も1勝クラスから3勝クラスまで3連勝中。3走前と2走前は逃げ切りだったが、前走で差す競馬をマスターできたのは大きな収穫と言える。母がキタサンブラックのいとこで、母の父はイクイノックスと同じキングヘイローという趣深い血統。そういった意味でもタイトル奪取を待ち望むファンは多いだろう。

 シルバーステート産駒はこれまでにJRA重賞を2勝しているが、21年ファンタジーSのウォーターナビレラと23年ニュージーランドTのエエヤンで、いずれも世代限定重賞だった。古馬との混合戦では延べ7頭が走って、新潟大賞典のセイウンハーデスの2着が最高着順。次代を担う種牡馬の1頭と目されるだけに、そろそろ“壁”を打ち破ることを期待したい。