JRの普通列車が乗り放題になる「青春18きっぷ」で、東京から西日本方面へは1日でどこまで行けるのでしょうか。2023年3月のダイヤ改正で変化が生じています。

到着時刻は変わらない しかし!

 JRグループが2023年3月18日(土)にダイヤ改正を実施します。全国的に列車の時刻が変更となっていますが、JRの普通列車が乗り放題になる「青春18きっぷ」で、東京から西日本方面へ向かう旅行にはどう影響してくるのでしょうか。


東海道線の電車(画像:写真AC)。

 ダイヤ改正前は、大宮4時28分発の京浜東北線で東京5時20分発の東海道線に乗り継ぎ、1日いっぱい乗り継いで日付が変わったところで到達するのが、山口県の新山口駅(0時02分到着)。かつては小倉駅まで1日で到達でき、ギリギリ九州へ上陸が可能となっていましたが、2022年のダイヤ改正で叶わなくなりました。

 2023年のダイヤ改正で、この「限界旅」はどうなるのでしょうか。大宮駅や東京駅の出発時間、そして米原での乗り継ぎも特に変更ありません。道中で少し変わったといえば、相生発三原行きが、糸崎行きに変化したくらいでしょうか。新山口駅到着0時02分の時刻も同じです。

 しかし一番大きな変化が、新山口行き最終列車が、終点・新山口駅の一つ手前の四辻駅で、0時00分を迎えてしまうのです(ダイヤ改正前は23時58分発)。青春18きっぷの1日の有効期限は、東京・大阪の電車特定区間をのぞき「乗車した列車が0時を過ぎて最初に停車する駅まで」とされています。

 つまり、新山口駅まで行きたければ、四辻〜新山口間の1駅分のきっぷ(190円)を別途購入する必要があるのです。JR西日本の広報担当者も「残念ながら、0時になった時点で、当日の利用は終了となります」と話しました。

九州上陸には「新幹線ワープ」をどうぞ

 ここで威力を発揮するのが「新幹線ワープ」です。姫路15時36分発「ひかり511号」か15時46分発「のぞみ71号」で岡山まで行けば、その後の乗り継ぎで九州上陸が可能となります。門司着は0時01分。姫路〜岡山の自由席による「ワープ代」は3280円です。

 ちなみに、普通列車だけで門司着0時01分に到達できる乗り継ぎプランを逆算していくと、沼津発4時56分が東の「出発限界点」となります。

 その他、東京を出発して1日で行ける限界は、山陰方面は西出雲まで(京都から山陰本線)、四国方面は松山・大歩危まで到達可能。こちらはダイヤ改正前から変化ありません。