新駅の建設費「当初の4割増になります」 日ハムボールパーク新駅めぐり波紋 “請願駅”の費用は誰が負担?
北海道北広島市に開業する「北海道ボールパークFビレッジ」、その隣接地に数年後の開業予定でJRの新駅が建設されています。しかし、その建設費が予定よりも4割高くなったことで同市が揺れています。
請願駅ということで基本は自治体が全額負担
北海道北広島市で2023年3月14日、北海道日本ハムファイターズの新たな本拠地となる「北海道ボールパークFビレッジ」が開業。その隣接地では、数年後の開業予定でJR千歳線の新駅を建設する工事が進んでいます。ただ、当初80億〜90億円と見込まれていた建設費が、予定の4割ほど高い115億〜125億円になる模様。このことをJR北海道が2月下旬に地元へ伝え、波紋を呼んでいます。
2022年7月建設中の日ハム新球場「エスコンフィールド」及び北海道ボールパークFビレッジ(画像:Google)。
同駅は、ボールパークのアクセス向上を目的に、2027年度末までの開業を目指し、北広島市の「請願駅」として建設計画が進められてきました。請願駅は、請願した地方自治体や企業が予算を負担しなければなりません。同市の上野正三市長は「市としては概算工事費において、現時点で合意するのは難しい状況」と市議会で答弁しました。なお、JR北海道は、建設費用高騰の理由を、資材費や人件費の高騰としています。
この件に関して、既存の北広島駅から運行予定のシャトルバスを利用しない場合、徒歩で20分以上かかることから、SNSでは「インフラ整備でケチったらいかんでしょ」「それを上回るリターンがあるならいい」といった意見がありました。
また、「だから札幌内で動けばよかったのに」「財政規模の小さい北広島で大丈夫なの?と言ってきたのに客来るから儲かるー!札幌ザマーの声に違和感あったよね」と、これまで日ハムの本拠地だった札幌市でなんとかすればよかったのではという声もあります。
日ハムが札幌ドームを出る決断をしたのは、施設運営元の株式会社札幌ドームや札幌市が、日ハムからの賃借条件に関する再三の要請を無視したことがきっかけでした。球団は新球場の収益を運営に活かしていく構えです。
なお、同じく請願駅で、3月18日に開業するJR京葉線の幕張豊砂駅に関しては、駅前に旗艦店である「イオンモール幕張新都心」を持つ、イオングループが約115億円の建設費の半額を負担したということで、「日ハムに負担してもらうしかない」という意見も強いようです。
※タイトルを修正しました(3月4日9時41分)