一挙に1400両! 独自開発の新型戦闘車両「ボルスク」大量調達へ ポーランド
戦車に続いて歩兵戦闘車も1000両以上とは、財源大丈夫?
旧式化した旧ソ連製歩兵戦闘車を更新へ
ポーランド政府は2023年2月28日、独自開発の装甲戦闘車両「ボルスク」を1400両調達することを決めたと発表、その契約締結の様子を公開しました。
ボーランド独自開発の「ボルスク」歩兵戦闘車(画像:ポーランド国防省)。
「ボルスク」は、ポーランド軍装甲車両研究所や軍事工科大学、ワルシャワ工科大学、国立研究開発センターなどが共同で開発した歩兵戦闘車(IFV)です。車体サイズは全長7.6m、幅3.4m、戦闘重量約28t。30mm機関砲と7.62mm機関銃を搭載した無人砲塔を備えるのが特徴で、車内には乗員3名(車長、射手、操縦手)のほかに歩兵6名を乗せることが可能です。
また、対戦車ミサイルの連装発射機も追加で設置できるそうで、それにより対戦車戦闘能力の向上も図れます。ほかにも水上浮航能力も備えられていることから、そのためのトリムベーン(波切板)も車体前面に装備しています。
ポーランド軍には2023年2月現在、旧ソ連製BMP-1歩兵戦闘車の同国仕様であるBWP-1が約1300両あります。ただ、BWP-1は1960年代中ごろに登場した戦闘車両で、性能的に陳腐化しており、現代戦への適応も難しくなっていたことから、ポーランド国防省は軍備強化の一環で更新することを決めたようです。
なお、今回の大量調達決定は自国の防衛産業における史上最大の契約になるとしています。