平畠啓史チョイス“至極の11人”|野津田の存在感は尋常ではない。舘は鳥かごでも上手くさばくだろうなぁ【J1月間ベストイレブン・6月】
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GKは湘南ベルマーレの谷晃生。チームは2連勝し2試合連続ゴールの町野修斗に注目は集まるが、2試合連続無失点の谷の貢献も見逃せない。安定したパフォーマンスはディフェンス陣だけでなく、チーム全体に安心感を与えている。
右サイドバックは川崎フロンターレの山根視来。右サイドでの存在感は絶大。ジュビロ磐田戦でのゴールは山根の真骨頂。絶妙のタイミングでいつの間にかゴール前に出没しゴールまで決めてしまった。中継映像でも楽しめるが、スタジアムでその動きを楽しみたい選手の一人。
左サイドバックは横浜F・マリノスの永戸勝也。スムーズな攻撃参加からの左足のクロスは横浜の攻撃性をさらに高めている。ただ、攻撃だけでなく守備時でもしっかりと絞って相手のチャンスを阻止するシーンも多く、左サイドで欠かせない選手になっている。
センターバック1人目は湘南の舘幸希。選手名鑑では173センチとあるが、そのサイズを感じさせない守備技術は見事。相手の選手に寄せる時のスピードやアングルが実に素晴らしい。そして、奪った後のパスの精度も高い。きっとボール回しの練習、いわゆる鳥かごでも上手くボールをさばくだろうなぁと勝手に想像している。
センターバックのもう一人は浦和レッズのアレクサンダー・ショルツ。浦和のディフェンスラインに堂々君臨。奪った後の持ち運びも実に有効で、浦和の6月2連勝、2戦連続無失点に大きく貢献した。
ボランチの一人目はサガン鳥栖の小泉慶。以前は感情が表に出る印象があったが、ここ最近はある意味黙々とハードでタフな仕事をこなしている印象が出てきて、その仕事人感によってプレーに凄みを感じさせる。FC東京戦、78分の垣田裕暉のゴールの起点となったボールカットは見事だった。
ボランチのもう一人は広島の野津田岳人。中盤での存在感が尋常ではない。セレッソ大阪戦の豪快な左足のシュートは圧巻だったし、アビスパ福岡戦のドウグラス・ヴィエイラに出したパスも素晴らしかったが、1点目の満田誠のゴールの起点となった野津田のボール奪取こそ今シーズンの野津田の戦う姿勢が表現されたプレー。ゴール後、誰よりも思いっきりガッツポーズしていた野津田が印象的だった。
攻撃的なMFの右には横浜の水沼宏太。ゲームを決めることができる右足を持つ男。2試合連続ゴールも素晴らしいが、右サイドでボールを受けたときの期待感が半端ない。
右サイドでの出場だが、水沼よりも年下なので左に回ってもらったのは清水エスパルスの西澤健太。福岡戦の先制点のゴールも見事だったが、清水の2点目となるチアゴ・サンタナのヘディングシュートのアシストは秀逸。水沼同様、キックの精度で観客を沸かせることができる選手は貴重。
走行距離やスプリントなど数字に残るデータも大事だが、キックの精度のような数字やデータで示しようのないところにサッカーの醍醐味は詰まっている。今後も、この二人の右足に注目したい。
トップ下には横浜の西村拓真。水沼、エウベル、レオ・セアラと見事に共鳴しながら、自らも2試合連続ゴール。今季の新加入選手とは思えないフィットぶりこそ彼のポテンシャルの高さの証明だろう。
そして、トップには湘南の町野。2試合連続ゴールで湘南の2連勝に貢献。トータルでも8ゴールと得点王争いでも上位に。これからマークも厳しくなりそうだが、それを打ち破ってさらに様々な得点パターンを見てみたい。
6月のMVPは広島の野津田。天才肌のレフティから攻守に多く関わり、ゲームを決められる選手に変貌する野津田。これからも、サンフレッチェ広島そして野津田岳人から目が離せない。
取材・文●平畠啓史
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