片づけは、使わないものは減らして処分するのが基本。ものを手放してスペースをあければ、使い勝手や出し入れしやすさも格段にアップします。でも部屋や収納が狭い場合は、片づけを頑張ってもスペースがあかないことも。そんなとき参考にしてほしい、もの選びのテクニックを整理収納コンサルタント・須藤昌子さんに教えていただきました。

買うときに兼用アイテムを選べば、スペースもお金も節約できる

「ものが増えると、そのぶん管理スペースやお手入れの手間が必要になります」と話す須藤さん。ひとつあればいろいろな場面で使える兼用アイテムを選ぶようにしているそうです。

<写真>コーヒーカップはサラダやヨーグルトを入れてもいい

「たとえばキッチンでは、わが家に特別なワイングラスはありません。普段使いしている足つきのグラスを使い回します。このグラスでお茶もシャンパンも飲んでいるんです」

このグラスは、イッタラのレンピ。

「定番品なので、万が一割れてしまっても同じものを買いたすことができます。グラスをいくつも持っていた時期もありますが、年を重ねてからは質のいいものを少しだけ持つことに楽しみを感じています」

●砥部焼のカップはマグカップや蕎麦猪口、小鉢と万能

器もなるべく「○○専用」を持たないように意識。

「砥部焼のブランド、ムスタキビのカップ Sサイズをいろいろな用途で使っています。マグカップとしてコーヒーを入れたり、蕎麦猪口として使ったり。シンプルなデザインだからサラダ、ヨーグルトを盛りつけて小鉢にもなるので便利です」

用途の違うグラスや器をあれこれ持たないことで、管理はずいぶんラクに!

「このカップはコーヒーを飲むもの、などと決めつけないことがコツ。柔軟な発想を大事にすれば、いろいろな使い方ができますよ」

●お気に入りの客用食器を普段使いにしてしまうのもアリ

長く多用途に使えるアイテムを選ぶ前に、まずは家にある食器を手放してみてもいいかもしれません。

「コロナで来客の機会が減っている今、状況によっては客用食器を持つ必要はあまりないかもしれませんね。気に入っているから処分したくないというのなら、自分のために日常使いしてみてはいかがでしょうか? そのぶん、なんとなく使っていた今までの食器を処分すればいいのです」

お気に入りの器を毎日使えば気分も晴れやかに! 須藤さんは、使わない器をゼロにすることを日頃から意識しているそうです。みなさんも今日からぜひとり入れてみてください。