収納に便利な有孔ボード、合板・繊維板・スチール…素材選びにご注意
壁面収納としてインテリアの定番になった感のある有孔ボード。一般的には合板の印象が強いかもしれませんが、繊維板やスチール板などの素材でつくられたものもあります。日刊Sumaiライターが実際に使ってみた体験を元に、素材ごとのメリットとデメリットを紹介。
有孔ボードの特徴は「見せる収納」
まずは有孔ボードについて、簡単に説明しましょう。このように等間隔に穴をあけた壁面収納用の板を有孔ボードといいます。ペグボードやパンチングボードなどとも呼ばれます。穴と穴の間を「ピッチ」と呼び、穴のサイズやピッチの長さによって規格が異なります。
この穴にフックなどの収納用品を引っかけて使用します。
これは階段の下の壁に設置した例。ちなみにこちらは、ゲスト用の部屋です。使い捨てのカトラリーやインスタント食品などを収納しています。
フックだけだと収納力に不安があるかもしれませんが、ワイヤーバスケットなどを活用すれば、けっこう大きいものも収納できます。ご覧のとおり有孔ボードの特徴は「見せる収納」。
パッと見てどこになにがあるかがわかり、インテリアのアクセントにもなります。壁面収納は圧迫感が気になる場合もありますが、有孔ボードの場合は壁に直接引っかけるのでスマートに収納できます。デッドスペースになりがちな狭い空間も、有効活用可能に。
合板の有孔ボードは安価でDIYに最適
ここからは素材ごとのメリットとデメリットをまとめていきます。有孔ボードの素材で、もっともポピュラーなのが合板。ラワンやシナなどのベニヤ板に穴をあけたもので、ホームセンターでも取り扱いが多く入手しやすい素材です。
木製なので軽くて安価。筆者は通販で購入しました。「915×1825�弌廚�4�亶臠弔鯤匹帽腓Ε汽ぅ困縫�ーダーカットしてもらって2650円でした（ただし、サイズが大きいと、本体と同額くらいの送料がかかることもあるで、通販の場合はご注意を）。
DIYでオイル塗装し、着色＆保護しました。
設置作業も自分で行いました。合板は塗装や加工が簡単で、自分好みにアレンジできるのが魅力。DIY好きな人にはおすすめの素材です。
初心者にも扱いやすいIKEAの繊維板有孔ボード
続いてご紹介するのは、IKEAの有孔ボード「SKADIS（スコーディス）」。
繊維板という素材でできたペグボードです。
聞き慣れない素材ですが「木工業で余った木材からつくられた、安定性のある耐久性に優れた素材」（IKEA公式ホームページより引用）なんだとか。
木製ではありますが表面にしっかりしたアクリル塗装が施されており、どちらかというとプラスチックに近いモダンな印象を受けます。
木製合板とくらべ、真っ白なインテリアの中に設置しても違和感がなくて使いやすいので、筆者の管理する賃貸マンションでもキッチンやワークスペースで活躍しています（筆者は、賃貸マンションのオーナーでもある）。さすがのIKEA製だけあって、価格も56�儚僂�1999円とリーズナブル。
同じ「スコーディス」シリーズには、専用のフックや小物入れなどが豊富にラインナップされています。ペグボードの規格に合わないフックを買ってしまって後悔する、という心配もなし。初心者でも扱いやすいのが、うれしいポイントです。
ただし、穴の形が縦長の独自規格のため、IKEA製品以外のフックは使用できないのが難点。ボードのサイズも決まっていて、加工も基本的にはできません。設置したい場所に合わないときは、諦めるしかありません。
マグネットが使えるのが便利！スチール製ペグボード
最後にご覧いただくのがスチール製のペグボード。
アメリカンスタイルの家具やインテリア製品でおなじみの、パシフィックファニチャーサービス（Pacific furniture service）で購入しました。
鉄製ならではの重厚感は大きな魅力です。いわゆるインダストリアル系のインテリアには、ぴったりマッチすると思います。ズシッと重いので設置には注意が必要。
柱にしっかりと固定したS字フックに引っかけました。木製のボードと比べると重いので、落下しないように気をつけなければなりません。
スチール製ペグボードのメリットは、なんといってもマグネットが効くところです。ふつうペグボード収納は、穴の規格に制限を受けるものですが、こちらはマグネットを併用することで、さらに収納の自由度が上がっています。ペグボードなのについついマグネット使用がメインになってしまうくらい。
デメリットは価格が高額であること。写真のサイズは幅59×高さ61�僂覆里如∪茲曚評匆陲靴�IKEAの正方形のボードと大差ありませんが、価格は9000円とおよそ4.5倍。導入するかどうかは、予算との相談になりそうです。
また、注意したいのは、同じ金属製ペグボードでもアルミ製のものはマグネットが効かない点。マグネットを使いたい場合は、しっかりと素材を確認しましょう。
合板、繊維板、スチール板と、素材について説明してきました。ペグボードを検討するなら、それぞれの長所や短所に、目を向けてみてください。
