面倒な家事のひとつである、衣類をたたむ作業。上手にたためないと、収納にも影響してしまいます。そこで、整理収納アドバイザーの三條凛花さんに簡単にすべて同じ大きさにたたむ方法を教えてもらいました。

面倒な衣類のたたむ作業も劇的にラクに!「薄めの本」が魔法のアイテムに

衣類をたたむ作業は好きですか? 私はなかなか好きになれなくて、ほとんどの服をハンガー干し収納にしています。でも、それでもすべてをたたまないことはむずかしい。タオル、肌着、寝間着類は毎日たたむ作業をしています。

どうしてたたむのがきらいなのだろう? と考えてみて、わかったことがあります。それは、大きく、形が複雑で、きれいにたたみづらい服ほど億劫に感じるということです。

というのも、大きさも形もそろっているフェイスタオルをたたむ作業は、形が崩れにくいから、それほど面倒に思わずたたんでいます。

 

たとえば、男性用の大きめのTシャツだと、まずは床にしっかりと広げて、形を整えるところからはじまります。スペースと手間が必要になります。

しかも、たたみ方もさまざま。家族と協力して家事をする場合、それぞれのたたみ方が違ったり、感覚が違ったりすると、大きさや形を揃えられず、もう一度自分でたたみ直さなければいけないというお悩みもあるのではないでしょうか。

そこで今回、紹介したいのが、だれでも簡単に同じ大きさにたためる魔法の方法です。重ねて収納している方も、立てて収納している方も、いずれも使えるやり方をご紹介します。

●「薄めの本」があるだけで、不思議ときれいにたためる

用意するものは一つだけ。雑誌や絵本といった、薄めの本です。

何度もくり返し読んだ過去の雑誌や、子どもが大きくなって読まなくなってしまった絵本はありませんか。手放す前に、「便利な道具」として使ってみませんか? 雑誌やムック本、絵本などいろいろ試してみてくださいね。

この方法のよいところは、とても手軽なこと。本を挟んでたたむと、丁寧にしわを伸ばしたり、形を整えたりしなくても大丈夫。本に沿って引っ張るだけでかんたんに形が整うのです。

家族にもやり方を共有すれば、必ず大きさになるのもうれしいところです。

●たたみ方(トップス編)

それでは、実際にたたみ方を紹介していきましょう。平積みに収納するための、いわゆる「ブティックだたみ」になります。

(1) トップスの前を下にして置く。

(2) トップスの中央に本を置く。このとき、本の上部とトップスの上部を合わせるのではなく、本のほうが上にはみ出すように置きましょう。

(3) 本に合わせて、トップスの左半分を中央に折ります。

(4) 袖の部分を本に合わせてたたみます。

(5) 反対側も同じように対称にたたむ。

この状態で一度本を引き抜く。

(6) トップスの上端に合わせて本をもう一度置く。

(7) 下から本の幅に合わせてたたむ。

(8) 本を引き抜いて完成です。

 

【立てて収納したい場合…】

衣類を立てて収納している人は、基本のたたみ方のあと、2つ折りか3つ折りにするといいですよ。

●たたみ方(ボトム編)

次は、ボトムスのたたみ方を紹介します。こちらも、平積みにするいわゆる「ブティックだだみ」になります。

(1) ボトムスを横に置く。

(2) ボトムスの腰回り部分に合わせて本を置く。

(3) 本をそのまま左側に1回分倒し、移動させる。

ズボンが長い場合は、これをくり返して裾のほうへと近づけてください。

(4) 裾の方から本に合わせて折り込む。

2回折り込んだ状態はこちらです。裾がつまっている場合内側に折り込むときれいです。

(5) 腰回りの部分も本のほうに折り込みます。

本を引き抜く。

(6) はみ出した部分は中に折り込む。

立てた収納をしたい場合は、この状態から2つ折りまたは3つ折りにしてください。

トップスとボトムスが同じ大きさになり、きれいに収納できるようになりました。

 

●100円ショップには便利アイテムも!

「TATEMU(たてむ)」は、100円ショップで売られている商品です。私はダイソーで購入しました。ダンボール製で、雑誌と同じようにたたむむためのガイドとして使用できます。

この商品のポイントは、ガイドとして使うだけではなく、取り外さずに収納できること。それによって、崩れにくい状態で立てたり積み重ねたりもできます。

ただし、服1枚ごとに100円の商品が必要になるので、服が多い人や、コスパ重視の人よりは、少ない服を管理する人向けかと思います。

 

家に眠っている雑誌や絵本は、捨てる前にたたむのに使えないかどうか、ぜひ試してみてください。だれでもすべての服を同じサイズで手早くたたむことができるので、活用してみてくださいね。