MICHAEL REYNOLDS via Getty Images
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Fox Newsの司会者で保守派の論客として知られるダン・ボンジーノ氏がYouTubeから永久追放されました。ボンジーノ氏は数週間前、新型コロナウイルスに関する誤報を伝えていた件でYouTubeのチャンネルをBANされていましたが、今週に入って別のYouTubeチャンネルにやはり誤った情報を拡散しようとしたため、規定によりボンジーノ氏は永久追放処分、2つのチャンネルも削除されました。

YouTubeでは、チャンネルが”Strike”を受け取った場合、BANを回避するためのコンテンツ投稿をしたり、別のチャンネルを作ったりそれを利用したりすることは利用規約に違反する行為とされています。

YouTubeは2021年9月に、ワクチン誤情報に関連するあらゆるコンテンツを禁止すると発表しています。これは、それまでの対応が新型コロナに関連するものだったのに対して対象範囲を拡大した形となっています。当時よりYouTubeでは陰謀論者のロバート・F・ケネディJr弁護士やジョセフ・マーコラ医師といった著名なワクチン反対派のチャンネルなどを削除してきています。

ボンジーノ氏やその他の保守系論らは、今ではYouTubeとは別の動画投稿サイトRumbleに移行しています(Rumbleにはボンジーノ氏も出資している)。多くの保守層や陰謀論者らは、大統領選挙が近づくにつれYouTubeでの規制が強まるのに対し、規制が緩い動画投稿サイトRumbleに鞍替えするようになり、かつては動物や赤ちゃんなどのほのぼの系動画が大半を占めていたこのプラットフォームは、いまではすっかり右翼系動画プラットフォームに変貌しています。

ボンジーノ氏のYouTubeでのチャンネル登録者数は90万人でしたが、Rumbleにおけるそれはすでに200万人を超えているとのこと。したがって、ボンジーノ氏がYouTubeからBANされたとしても、本人にとってはさほど痛くはないかも知れません。

YouTubeや主要なSNSでは最近、新型コロナに関する誤情報や陰謀論を拡散するアカウントやコンテンツに積極的な対応をするようになってきました。しかし、音楽ストリーミングのSpotifyはロックレジェンドのニール・ヤングから非常に人気の高いポッドキャストが誤情報を拡散するのを容認できないと抗議を受け、対応しなければ全楽曲を引き揚げるとの公開書簡を出しても、対応しない姿勢を示し物議を醸しています。

Source:The Hill