半ニートから高額所得者まで、常識人から異世界に住む人々まで、幅広い層が飲みに来る下北沢を中心に「一人飲み歴10年以上」の、きたざわ御神酒(おみき)(目下、自粛中)です。

コロナ禍により、テレワークの導入が進んだり、お勤め先の状況や収入など、「仕事の仕方が変化した」という方、多いですよね?

そんな昨今「副業」に関する話題に触れる機会が多くなりました。社会の仕組みの変化に伴い、テレワークでできる副業があるならば、ぜひやりたいと望む方は、特に多そうです。

そこで今回は、筆者の周囲の「テレワーク系の副業の達人」の成功メソッドをご紹介しようと思います。

今回、取材(というか、お酒片手の飲み仲間とのオンライン仕事談義の一環ですが)した達人たちから、職種の差はあれど「テレワークで受注する仕事全般に共通する、成功のコツ」がある、と感じました。まとめてご紹介して参ります。

これまでの連載:https://suits-woman.jp/column/saketoitata/

自分の「好きな分野」と「得意な分野」の違いを見極める

副業の一つとして簡単に始められる分野としてよくあるのが「趣味がてらの副業」です。

手芸作品の販売や、イラストの受注など、「趣味」の延長上にあるクリエイティブ系のクラウドマッチングが盛況ですので、これを例にとって考えてみましょう。

表題の「好きな分野」と「得意な分野」の違いという観点で見ると、「趣味の延長」は基本的には「好きな分野」です。中には「好きなことで、かつ、得意」という方もいると思いますが、「好き、かつ、得意」という自己認識が、客観的に見れば「そうでもない」という例も多いのが実情です。

完全に趣味ならば、その人のスキルが「ちょっと得意」程度でも、周囲は「仕事でやってるわけじゃないし、普通よりはちょっと上手かもね」程度でも、「すっごく上手!」とか「センスあるね〜」「スゴ〜い!私にはできない」などの「相手を気持ちよくするサービス込みの言葉」をかけてくれます。

これを真に受けすぎて「ちょっと上手程度、かつ、すごく好き」な分野を「副業としてもイケるんでは?」とカン違いすると、収入につながらない、かつ、受注が少ないことで、自分が楽しめていた趣味のレベルがさほどでもない事を体感し、傷つく恐れもはらんでいます(割り切って、とりあえずチャレンジしてみるという形もありますが)。

クリエイティブ系の趣味であれば、現代はネット上など手軽な発表の場がありますので、「プロレベルのスキルを持つ本気で秀でた人」には、本人にその気がなくても、仕事の打診が向こうから舞い込んで来ます。

たとえば筆者の友人マサキさん(仮名:40代・会社員)は、「食べ物のイラスト」がとても好きで、「おいしそうな料理の絵を描いて楽しみたい」という動機のもと、プロが使用するソフトを独学で勉強して描いた作品をSNSで披露する、という楽しみ方をしていました。

すると、知人づてに「飲食店を開業する知人が、メニューやチラシのデザインについて相談したがっている」や「ステーショナリーの企画業をしている友人が、マサキさんのイラストをコンペにかけたいと言っている」などの相談が舞い込むようになったのです。最初はマサキさんが「自分のイラストは趣味だから」と、報酬を「薄謝」レベルで提案していましたが、ご本人も次第に「薄謝程度だと、こちらも素人感覚で案件に向き合ってしまう」と気づき、受注額の損益分岐点を考えて……とやっているうち、安定した副業収入になったという具合です。

「自己満足」を優先した場合

マサキさんの例は「自分自身の評価よりも才能のほうが秀でていた」というレアケースですので、
次は「好きなことの延長」から始め、「得意で収入になる方法」に気づき、実践して、継続した副業収入を得ているリミちゃん(仮名:30代・契約社員)の例をご紹介します。

リミちゃんはアクセサリーづくりが趣味で、ビーズやモチーフを組み合わせ、自作の個性的なアクセサリーを、よくつけています。周囲からもホメられたり、「私にも作って」と頼まれてプレゼントしたり……という延長で、ハンドメイド作品の販売サイトで、自作アクセサリーの販売を始めました。

しかし最初は「副業」というほどは売れませんでした。リミちゃんの作品、センスやクオリティの高さは感じるのですが「趣味が偏り気味」なのです。だいぶ甘めで、ちょっとデコラティブな「作者のセンス」が前面に出た作風。筆者の個人的印象では「お店で見かけたら、凝ってるな、可愛いな、って手に取ってはみるけど、服や似合う人を選ぶデザインだから、自分はつけられないので購入することは無い」という感じ。

販売当初は「ときどきでも、自分の作品をすごく喜んでくれる人が買ってくれるから、それで満足」と言っていたリミちゃんですが、コロナ禍の影響で固定収入の減少が不安になり、「アクセサリーで『売れるもの』を作れないか?」と、考え方を変化させたのです。

趣味を仕事にしたことで嫌いになってしまう人もいるという。

いろいろ考えてリサーチした上で、彼女は、安定した副業収入の道を作りました。どんなメソッドでしょうか? 〜その2〜に続きます。