先進国という言葉には複数の定義や基準があり、どの国を先進国に含めるかは定義によって微妙に変わってくるところだが、日本はいずれの定義で見ても先進国に含まれる。しかも、日本は戦後のかなり早い時期に先進国の仲間入りを果たしている。(イメージ写真提供:123RF)

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 先進国という言葉には複数の定義や基準があり、どの国を先進国に含めるかは定義によって微妙に変わってくるところだが、日本はいずれの定義で見ても先進国に含まれる。しかも、日本は戦後のかなり早い時期に先進国の仲間入りを果たしている。中国メディアの快資訊はこのほど、なぜ日本は戦後の廃墟からあっという間に先進国となれたのかと問いかけ、その理由について分析する記事を掲載した。

 記事ではいくつかの要因を挙げているが、その1つは「戦時中に奪った富」を元手にしたことだと主張した。日本は敗戦で経済的な打撃を受けたとはいえ、「戦時中に奪略した富と比べればわずかな損失だった」と主張している。この論調は極めて的外れだが、中国では「一般的」に聞かれる主張だ。

 このほか、戦前からすでに「工業の基礎が確立していたこと」も大きな要因だという。欧米と比べると不足があったものの、戦前にはすでに一定のレベルに達しており、これが戦後の復興の基礎となったと論じた。さらに、「学校教育の普及」も関係していると説明した。戦前にはすでにかなり高い就学率を実現しており、戦後は9年間の義務教育となったので、より質の高い労働力が生まれたという。

 このほか、「米国の援助」も大きな助けになったと指摘した。米国には戦略的な目的があったので、日本に資金を提供し技術を移転するなど多くの援助を行っており、米国が関わった戦争で日本が米国の後方支援をすることで、日本経済の成長に寄与したと論じている。同時に、日本企業は得た利益をさらなる研究開発につぎ込んだので持続的な発展が可能になったと分析した。

 実際のところ、戦後の復興には多くの要因が関係していると思われるが、記事では肝心の「日本人の勤勉さと努力」には触れていないのは残念なことだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)