任天堂がクッパを訴える
任天堂のアメリカ法人であるNintendo of Americaが、ハッキングチーム「Team Xecuter」のリーダーと目されるGary Bowser氏に対して訴訟を起こしました。任天堂の人気キャラクターの1体であるクッパの英語名は「Bowser」であるため、「任天堂がクッパを訴えた」と海外メディアが報じています。
Nintendo suing Bowser over Switch hacks - Polygon
https://www.polygon.com/22388720/nintendo-bowser-lawsuit-team-xecuter
新しい訴訟では、Bowser氏がハッキング済みのNintendo Switchを販売したことを理由に、Nintendo of Americaは同氏が著作権を侵害しているとして訴訟を起こしました。なお、訴訟はシアトルの裁判所で提起されています。
Nintendo of Americaによると、Bowser氏は任天堂のセキュリティ対策を回避するように設計されたハッキング済みのNintendo Switchを販売し、購入者がNintendo Switch向けの海賊版ソフトをプレイできるようにしたとのこと。
訴状によると、Bowser氏は少なくとも2013年にニンテンドー3DSをハッキングするように設計されたデバイスを配布して以来、任天堂製のゲーム機をハッキングするためのツールを長年にわたり開発・販売してきたとのこと。
Nintendo of AmericaはNintendo Switchをターゲットにしたハッキングおよび著作権侵害について、「深刻で悪化している国際的な問題」と呼んでいます。Nintendo of Americaの弁護を担当する弁護士は、Bowser氏が販売していたハッキングツールに対して、「7900万台以上のNintendo SwitchおよびNintendo Switch Liteを海賊行為の危険にさらし続けている」と言及しました。
なお、今回の訴訟で任天堂は販売されたデバイス1台につき2500ドル(約27万円)、著作権侵害については15万ドル(約1600万円)の損害賠償を求めています。
任天堂はこれまでにもハッキングツールの販売者に対して複数の訴訟を起こしており、「SXPro」「SX Core」「SX Lite」といったNintendo Switch向けのハッキングツールの販売者に対処してきました。