映画『Mank/マンク』はNetflixで独占配信中

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 15日、第93回アカデミー賞のノミネーションが発表され、デヴィッド・フィンチャー監督&ゲイリー・オールドマン主演のNetflix映画『Mank/マンク』が作品賞、監督賞、主演男優賞、助演女優賞(アマンダ・セイフライド)、撮影賞、美術賞、音響賞、作曲賞、衣装デザイン賞、メイク・ヘアスタイリング賞の最多10部門でノミネートを果たした。

 『Mank/マンク』は、不朽の名作『市民ケーン』誕生の舞台裏を、オーソン・ウェルズ監督と共にアカデミー賞脚本賞を受賞した脚本家ハーマン・J・マンキウィッツの視点でつづった作品。フィンチャー監督は黄金期のハリウッドを当時の映画を再現したモノクロ映像で描き出し、高く評価されている。同作は第78回ゴールデン・グローブ賞でも最多ノミネートを果たしたが無冠に終わっており、アカデミー賞での結果はいかに。

 それに続いたのが、『ファーザー』『ユダ・アンド・ザ・ブラック・メサイア(原題) / Judas and the Black Messiah』『ミナリ』『ノマドランド』『サウンド・オブ・メタル 〜聞こえるということ〜』『シカゴ7裁判』の6作品でそれぞれ6部門ノミネートと、バラける結果となった。

 また、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』など長編アニメ映画部門にエントリーされていた日本映画は、いずれもノミネートはならなかった。(編集部・市川遥)

第93回アカデミー賞ノミネーション全結果は以下の通り。
■作品賞
『ノマドランド』
『シカゴ7裁判』
『ミナリ』
『プロミシング・ヤング・ウーマン』
『サウンド・オブ・メタル 〜聞こえるということ〜』
『ファーザー』
『ユダ・アンド・ザ・ブラック・メサイア(原題) / Judas and the Black Messiah』
『Mank/マンク』

■監督賞
トマス・ヴィンターベア 『アナザー・ラウンド(英題) / Another Round』
クロエ・ジャオ 『ノマドランド』
デヴィッド・フィンチャー 『Mank/マンク』
エメラルド・フェネル 『プロミシング・ヤング・ウーマン』
リー・アイザック・チョン 『ミナリ』

■主演男優賞
リズ・アーメッド 『サウンド・オブ・メタル 〜聞こえるということ〜』
チャドウィック・ボーズマン 『マ・レイニーのブラックボトム』
アンソニー・ホプキンス 『ファーザー』
ゲイリー・オールドマン 『Mank/マンク』
スティーヴン・ユァン 『ミナリ』

■主演女優賞
アンドラ・デイ 『ジ・ユナイテッド・ステイツ vs. ビリー・ホリデイ(原題) / The United States vs. Billie Holiday』
キャリー・マリガン 『プロミシング・ヤング・ウーマン』
フランシス・マクドーマンド 『ノマドランド』
ヴァネッサ・カービー 『私というパズル』
ヴィオラ・デイヴィス 『マ・レイニーのブラックボトム』

■助演男優賞
サシャ・バロン・コーエン 『シカゴ7裁判』
ダニエル・カルーヤ 『ユダ・アンド・ザ・ブラック・メサイア(原題) / Judas and the Black Messiah』
レスリー・オドム・Jr 『あの夜、マイアミで』
ポール・レイシー 『サウンド・オブ・メタル 〜聞こえるということ〜』
レイキース・スタンフィールド 『ユダ・アンド・ザ・ブラック・メサイア(原題) / Judas and the Black Messiah』

■助演女優賞
マリア・バカローヴァ 『続・ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画』
グレン・クローズ 『ヒルビリー・エレジー −郷愁の哀歌−』
オリヴィア・コールマン 『ファーザー』
アマンダ・セイフライド 『Mank/マンク』
ユン・ヨジョン 『ミナリ』

■長編アニメ映画賞
『2分の1の魔法』
『フェイフェイと月の冒険』
『映画 ひつじのショーン UFOフィーバー!』
『ソウルフル・ワールド』
『ウルフウォーカー』

■短編アニメ映画賞
『夢追いウサギ』
『ゲニウス・ロキ(原題) / Genius Loci』
『愛してるって言っておくね』
『オペラ(原題) / Opera』
『イエス・ピープル(英題) / Yes-People』

■脚本賞
アーロン・ソーキン 『シカゴ7裁判』
エメラルド・フェネル 『プロミシング・ヤング・ウーマン』
リー・アイザック・チョン 『ミナリ』
ダリウス・マーダー&エイブラハム・マーダー&デレク・シアンフランス 『サウンド・オブ・メタル 〜聞こえるということ〜』
ウィル・バーソン&シャカ・キング&キース・ルーカス&ケニー・ルーカス 『ユダ・アンド・ザ・ブラック・メサイア(原題) / Judas and the Black Messiah』

■脚色賞
サシャ・バロン・コーエン&アンソニー・ハインズ&ダン・スウィマー&ピーター・ベイナム&エリカ・リヴィノジャ&ダン・メイザー&ジーナ・フリードマン&リー・カーン&ニーナ・ペドラド 『続・ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画』
フロリアン・ゼレール&クリストファー・ハンプトン 『ファーザー』
クロエ・ジャオ 『ノマドランド』
ケンプ・パワーズ 『あの夜、マイアミで』
ラミン・バーラニ 『ザ・ホワイトタイガー』

■撮影賞
ジョシュア・ジェームズ・リチャーズ 『ノマドランド』
エリク・メッサーシュミット 『Mank/マンク』
ダリウス・ウォルスキー 『この茫漠たる荒野で』
フェドン・パパマイケル 『シカゴ7裁判』
ショーン・ボビット 『ユダ・アンド・ザ・ブラック・メサイア(原題) / Judas and the Black Messiah』

■美術賞
『ファーザー』
『マ・レイニーのブラックボトム』
『Mank/マンク』
『この茫漠たる荒野で』
『TENET テネット』

■音響賞
『グレイハウンド』
『Mank/マンク』
『この茫漠たる荒野で』
『ソウルフル・ワールド』
『サウンド・オブ・メタル 〜聞こえるということ〜』

■編集賞
ミッケル・E・G・ニルソン 『サウンド・オブ・メタル 〜聞こえるということ〜』
クロエ・ジャオ 『ノマドランド』
ヨルゴス・ランプリノス 『ファーザー』
フレデリック・トラヴァル 『プロミシング・ヤング・ウーマン』
アラン・ボームガーテン 『シカゴ7裁判』

■視覚効果賞
『ムーラン』
『ミッドナイト・スカイ』
『ラブ・アンド・モンスターズ(原題) / Love and Monsters』
『ゴリラのアイヴァン』
『TENET テネット』

■歌曲賞
「Fight For You」『ユダ・アンド・ザ・ブラック・メサイア(原題) / Judas and the Black Messiah』
「Hear My Voice」『シカゴ7裁判』
「Husavik」『ユーロビジョン歌合戦 〜ファイア・サーガ物語〜』
「lo Si(Seen)」『これからの人生』
「Speak Now」『あの夜、マイアミで』

■作曲賞
テレンス・ブランチャード 『ザ・ファイブ・ブラッズ』
トレント・レズナー、アッティカス・ロス 『Mank/マンク』
エミール・モッセリ 『ミナリ』
ジェームズ・ニュートン・ハワード 『この茫漠たる荒野で』
トレント・レズナー、アッティカス・ロス、ジョン・バティステ 『ソウルフル・ワールド』

■衣装デザイン賞
アレクサンドラ・バーン 『エマ.(原題) / Emma.』
アン・ロス 『マ・レイニーのブラックボトム』
トリッシュ・サマーヴィル 『Mank/マンク』
ビナ・ダイヘレル 『ムーラン』
マッシモ・カンティーニ・パリーニ 『ピノキオ(原題) / Pinocchio』

■メイク・ヘアスタイリング賞
『エマ.(原題) / Emma.』
『ヒルビリー・エレジー −郷愁の哀歌−』
『マ・レイニーのブラックボトム』
『Mank/マンク』
『ピノキオ(原題)/ Pinocchio』

■国際長編映画賞
『アナザー・ラウンド(英題) / Another Round』(デンマーク)
『少年の君』(香港)
『皮膚を売った男』(チュニジア)
『コレクティヴ(英題) / Collective』(ルーマニア)
『クォ・ヴァディス、アイダ?(原題) / Quo Vadis, Aida?』(ボスニア・ヘルツェゴビナ)

■短編実写映画賞
『白い自転車』
『プレゼント』
『フィーリング・スルー(原題) / Feeling Through』
『ザ・レター・ルーム(原題) / The Letter Room』
『トゥー・ディスタント・ストレンジャーズ(原題) / Two Distant Strangers』

■長編ドキュメンタリー賞
『コレクティヴ(原題)/ COLLECTIVE』
『ハンディキャップ・キャンプ:障がい者運動の夜明け』
『老人スパイ』
『オクトパスの神秘:海の賢者は語る』
『タイム』

■短編ドキュメンタリー賞
『ア・コンチェルト・イズ・ア・カンバセーション(原題) / A Concerto Is a Conversation』
『ラターシャに捧ぐ 〜記憶で綴る15年の生涯〜』
『コレット(原題) / Colette』
『ドゥ・ノット・スプリット(原題) / Do Not Split』
『ハンガー・ウォード(原題) / Hunger Ward』

(※日本語のリストを転載する際は編集部までご連絡ください)

第93回アカデミー賞授賞式は、4月26日(月)午前8時30分よりWOWOWプライムにて生中継