エンゼルス・大谷翔平【写真:AP】

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クール球団会長「マウンドに戻るための準備を着々とこなしていた。私たちも心待ち」

 エンゼルスのデニス・クール球団会長が2日(日本時間3日)、本拠地のあるアナハイム市内で行われた球団イベントに出席。大谷翔平投手が来季の二刀流復活へ黙々とトレーニングをしていると明かした。

 18年10月に右肘のトミー・ジョン手術を受けた大谷は、7月26日(同27日)の敵地アスレチックス戦で693日ぶりに投手復帰。8月3日(同4日)に右屈曲回内筋群の損傷と診断されて打者に専念した。今季の投手成績は2試合登板し、0勝1敗、防御率37.80。打撃成績は44試合出場し、打率.190、7本塁打、24打点、7盗塁と本来の姿からは程遠かった。それでも、クール球団会長の“大谷愛”は不変。「I love him!!」と4連発した後に、来季復活に燃える大谷の現状を明かした。

「大谷も私の大好きな選手です。彼は完璧な素晴らしいアスリート。礼儀や振る舞いも素晴らしい。先週に(カーピーノ)球団社長が会いに行きましたが、マウンドに戻るための準備を着々とこなしていました。彼は再び野球をしたくてたまらないといった様子でしたし、私たちもそれを心待ちにしています」

 エンゼルスには3度のMVPトラウトをはじめ、プホルス、レンドンら好打者が揃っている。チームは14年を最後に6年連続ポストシーズンから遠ざかっているが、クール会長は「今いる人材で、我々は確実に勝てます。あとは彼らをうまく組み合わせること。それだけです」とした。ロサンゼルスを本拠とするドジャースが32年ぶりにワールドシリーズ制覇したのも刺激となっているようだ。「こりゃ大変だ(笑)。今そのためにちょうど新しいGMを探しているところで、毎年、プレーオフに出るぞ、ゆくゆくはワールドチャンピオンだと目標を立てています。まだこれからというところですね」。まずはチームの舵取り役を担うGMの後任探しに集中する考えだ。

 この日行われたミール(食事)配布イベントではファンと交流を図った。エンゼルスは昨年12月に本拠地エンゼル・スタジアムの契約を2050年まで延長することでアナハイム市と合意している。「アナハイムは大好きです。市議会との関係も非常に良好ですし、素晴らしい地域だと感じています。今日イベントに来てくださった人々を見ればわかるでしょう、エンゼルスを心から応援してくださっていますし、私はここにいるのがとても楽しいのです」と話した。熱いファンの声援を受け、来季は二刀流復活を果たしてほしいところだ。(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)