先輩の誘いは断れない…阪神クラスター問題を生んだプロ野球界の「掟」

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 「いつかこうなるのではないかと思っていましたが、恐れていたことが起きてしまったという感じです」

 こう嘆くのはある在阪スポーツ紙のデスクです。

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 プロ野球の阪神が25日、内野手2名、投手3名と1軍スタッフ2名を合わせた計7名がPCR検査で新型コロナの陽性判定されたと発表しました。

 「このうち3選手とスタッフ1名はチームの規律を破り、名古屋で大人数の会食に参加したそうです。店は貸し切りにしたようですが、これにはベテラン選手を含む、7選手とスタッフ1名の計8名が参加していました」(前述のデスク)

 コロナ禍の世の中ではテレワークが推奨され、社会の誰もが少しでも感染リスクを下げるために創意工夫を続けています。プロ野球も感染者を出さないことと、ペナントレースの継続という2つのミッションを「両立」させ、ここまで奮闘してきました。この努力を気泡に帰すこれらの行いは、批判されてもやむを得ません。

 「でも…若手選手には同情しちゃうんですよ」

 こう話すのは虎番経験のある一般紙記者です。

 「プロ野球界は完全なるタテ社会。先輩から『メシ行くぞ』と言われたら『コロナが怖いんで行けません』とは、口が裂けても言えないでしょう。『じゃあ俺はコロナに罹るっていうことか!』と不快感を抱かれ、その先輩がコーチなどになった際には干される可能性もあるからです」

 さらにこう続けます。

 「野球人にとって『メシの場』は情報共有の機会で有り、人脈を太くする好機です。単純に美味しいご飯とお酒を楽しむだけのために行く人はいません(笑)。オフを前に、誰が戦力外になるのか、誰がコーチになるのか、選手たちの興味や関心も高まるばかり。いち早く情報を得られれば、それに即した対応もできるし、覚えもめでたくなる。『行けません』という選択肢はないというのが、実情でしょうね」

 一般社会でもリーダーたるもの、コロナ禍が一段落するまで『誘わない勇気』も必要かもしれません。笑顔で『いいですね。行きましょう!』と応じてくれた部下が会食から帰宅後、奥さんに『持ち込んだらどうするの!』と怒られることもこのご時世、多々ありそうですから…。

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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