年度末の大混雑を避けるための措置

 新型コロナウイルスの影響で、さまざまな面で滞りが出ているのはご存じのとおり。それに対して猶予措置などで対策が行われているが、自動車関係でもいくつかなされているので、緊急的にまとめてみた。
※2020年3月30日現在

1)車検

 有効期限が2月28日から3月31日までの間に期限を迎える車両については、4月30日(木)まで期限が延長されている。つまり、切れたままで乗っていても問題はなくなるということなる。

 ひと口に車検といっても税金や保険が関わってくるが、もちろんそれらも含めての延長となる。そこで気になるのが、自賠責保険だ。切れたまま乗っているということは自賠責保険が切れている可能性が高いが(期間キッチリで入らなくてもいいので長めの場合もあり得るが)、こちらについても車検が効果あるものとして扱われる。そのため自賠責保険も掛かっている状態とみなされ、万が一事故を起こしても、通常と同じようにカバーされるのでご安心を。

 実際の車検場での検査は、年度末にかかっていることから各ディーラーの売り上げなども関係して混雑はしてはいるが、無理しなくてもいい人は混雑期は避けたほうがいいだろう。

 また購入と同時、車検と満期が同じになっていることもある任意保険については切れてしまう可能性があるのでチェックしておきたい。

廃車で4月1日をまたいでも大丈夫なよう猶予が与えられている

2)自動車税・軽自動車税の賦課

 賦課とか聞き慣れない言葉だが、税金などを負担させるという意味。ご存じのように、自動車税と軽自動車税は4月1日現在の使用者が負担することになっていて、3月末ギリギリで廃車にしたり、使用停止、所有権を変更する場合など、かなり急いで手続きをしなくてはならなかった。実際、クルマを手放す際に「3月中に書類を用意して廃車にしないと税金かかってしまいますよ」と言われたことがある人もけっこういるだろう。

 それが、廃車などが発生した日から15日以内に延長されていて、月末ギリギリでも4月半ばまでに手続きすればよくなった。目的としては車検も同じ、年度末の混雑を少しでも緩和することで、新型コロナウイルス罹患者の発生や拡大を抑えることとなっている。

 今後も新型コロナウイルスの感染拡大の抑制だけでなく、経済の停滞による支払い猶予なども実施される可能性もある。実際に自動車税の支払い延長を検討中という自治体(自動車税は地方税)も出てきているので、ニュースなどには注目しておきたい。