快進撃を続ける男女の両エース錦織圭と大坂なおみ【写真:Getty Images】

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日本テニス界初の快挙をイタリアメディアが次々報道

 テニスの全米オープンは5日(日本時間6日)シングルス準々決勝が行われ、男子では世界ランク19位の錦織圭(日清食品)が同7位のマリン・チリッチ(クロアチア)に2-6、6-4、7-6、4-6、6-4で勝利。女子も同19位の大坂なおみ(日清食品)が同36位のレシア・ツレンコ(ウクライナ)を6-1、6-1で破った。日本テニス史上初となる4大大会でのアベック4強入り。イタリアメディアからは快進撃を続ける男女の両エースへの賛辞が相次いでいる。

「ナオミ・オオサカはもう止まらない! 2セットの6-1でセミファイナルへ」と報じたのは衛星放送局「ユーロスポーツ」イタリア版だった。

「日本人がウクライナのツレンコをわずか57分で撃破する。もうすぐ21歳になるナオミは、グランドスラムを駆け上がり、自身キャリア史上のベストランキングも手に入れた」

 記事では来月21歳を迎える大坂が4強進出で現在の世界ランク19位から更なるジャンプアップを果たすことを確実視している。

 錦織についても「ニシコリ、復讐を果たした! チリッチ敗退、セミファイナルでジョコビッチを待つ」と題して特集。「試合の運命は5セット目の約15分ほどで決まった。チリッチがミスする中、ニシコリはコート奥から冴え渡っていた。6-4で決まったとき、喜びの嘆息を見せた。日本人が男女ともにセミファイナルへ進出するのは史上初めてのことだ」と伝えた。

「日出ずる国からセミファイナリストが出たのはキミコ・ダテが最後」

 また「復讐は冷やして食べるのが美味しい」という、日本が舞台となった映画「キル・ビル」に出てきたフランスの諺(ことわざ)を引用し、「しっかりテニス上で返した」と2014年の決勝の逆襲に成功したことを独特の表現で称賛していた。

 イタリア紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」が運営するスポーツサイト「ガッザネット」も「ナオミ・オオサカがツレンコを2セットで下し、セミファイナルへ飛翔」と大坂の躍動ぶりをレポートしている。

「フラッシング・メドウ・パークで20歳の日本人女子がツレンコを破る。これまでの歴史にないことだ。日出ずる国から女子シングルスのセミファイナリストが出たのは1996年ウィンブルドンのキミコ・ダテが最後である」として伊達公子以来22年ぶりのグランドスラム4強進出であることを紹介している。

 遠く離れた欧州からも熱視線を浴びている2人の快進撃は、どんな結末を迎えるのか。準決勝は7日(日本時間8日)に行われる。(THE ANSWER編集部)