23日放送、毎日放送「戦え!スポーツ内閣」に、プロ野球界のレジェンド・落合博満氏が出演。社会問題に発展した日本大学アメリカンフットボール部の選手による悪質タックル問題に言及した。

落合氏は今回の問題について、「普通に考えれば、あっちゃならないこと」とコメント。スポーツはルールの中で勝負をつけるものであり、それ以外はあってはいけないと断じつつ、指導者は選手たちが納得できるようにそれを説明しなければいけないと指摘した。

ただ、落合氏によると、勝利至上主義はアメフトに限らずプロ野球にも存在したという。現役時代に「何があったって相手をやっつけて勝たなきゃいけない」というミーティングをする監督がたくさんいたことや、「アイツの頭を狙ってぶつけて退場させて、明日から出てこないんだから、オレらがゲーム勝てる」といった話を何度も耳にしたと明かしている。

自身はそういったミーティングが嫌いで、指導者になってからもやらなかったという落合氏は、「20年前の話だから。それを今持ちだしたら、世の中誰も許しません」と、時代が違うことを強調した。

また、落合氏は今回の問題が「プロでは絶対起きないプレー」とも指摘する。プロであれば、監督からの指示があっても、「生活がある」「これはやっちゃいけない」と自制心が生まれるが、「学生だから、自分の考えよりも監督に従わなければいけない」からだ。

それが何十年も続いてきたと考える落合氏は、「今回がきっかけで、監督の言うことはあるけど、学生も自分で考えてしなければいけないということが、良い教訓として残ってくれれば」と願った。