おかえり、東播磨ちゃん! 「炎上覚悟」のプロモーションと、追い続けた地元紙記者【ご当地動画ひざくりげ】
数週間前に加古川の「かつめし動画」について語ったばかりだが、今回も同じエリアから「会いに来てね!東播磨〜神戸と姫路の間やで〜」を紹介する。兵庫県東播磨県民局が「炎上覚悟」で作成したのだが、エリア内の明石市長から苦情を受け、配信が停止されていた動画だ。
それが2018年5月2日に、オリジナル映像のまま配信再開され、各所で話題になっている。一体どんな作品かというと――。
いまひとつパッとしない「東播磨ちゃん」だが...
健気にがんばる東播磨ちゃん(以下、プレスリリースより)
5話構成の動画は、各地域を擬人化したアイドルユニット「HYOGO」の活躍を追うもの。神戸ちゃん(演:高岡凛花)と姫路ちゃん(秦穂香)に挟まれ、いま一つ魅力をアピールできていない「東播磨ちゃん」(小西はる)が、みずからの居場所を確認するストーリーだ。
神戸ちゃんから「確かにあなたには、神戸のような華はないし、姫路のような武器もない」と、けなしてるんだか微妙なフォローをされつつも、自分の魅力を確かめていく東播磨ちゃん。
「明石焼、かつめし、焼アナゴ、たこめしに、加古川和牛!」
この東播磨ちゃん、とにかくかわいいのだ。軽く調べたところ、どうやら3人ともスターダストプロモーション所属のようだ。そりゃ、かわいさとキレイさを兼ね備えているわけだ。そんな「HYOGO」が出演するのは、最初の3話だけ。後半は、自信を付けた彼女の活躍にほだされて、「東播磨ちゃんとこに連れてって!」と親にねだる少年を追っている。
3人組アイドル「HYOGO」
しかしこの作品、先述のように配信停止を余儀なくされた。その経緯については、地元紙のニュースサイト「神戸新聞NEXT」が詳細すぎるほど伝えている。同サイトは4月14日に「兵庫県『炎上覚悟』のアイドルCM」と初報を出し、24日に明石市長の苦情コメント付きで「配信停止」をスクープ。26日には動画に好意的な加古川市長が明石市に「不快感」を示していると報じ、30日にはネット民の反応を紹介した。
そして5月2日にCM再開を伝え、16日には「HYOGO」が10月にイベントデビュー予定と速報。翌17日には「東播磨ちゃん」役の小西へのインタビュー記事(動画付き)も掲載したのだが、これらすべてが、同じ記者による署名記事なのだ。一連の騒動は、NHKや朝日、産経、FNN(フジ)などのマスメディアも報じたが、やはりさすが地元紙といったところだ。