大谷翔平(写真:Getty Images)

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NHK「クローズアップ現代+」(15日放送分)では、「二刀流・大谷翔平の舞台裏 落合博満がオレ流で徹底分析!」と題し、投手と打者の二刀流でMLBに挑むロサンゼルスエンゼルス・大谷翔平の活躍を野球解説者・落合博満氏が分析した。

大谷は、ここまで投手として3勝1敗。打者としては打率.325、本塁打は5本(いずれも16日まで)放っている。この成績を「ピッチャーとしては予想していました。もう1つ、2つ勝っててもおかしくない」という落合氏。打者としての評価については「(チームが)どういう使い方をするのかなと。その使い方によってはバッターとしてどのくらい使うのか、外から見ていると分からない」などと話した。

すると番組では、オープン戦では不振だった大谷がノーステップ打法を取り入れたことや、試合でバッターボックスに入る前までに行う周到な準備の様子を取り上げた。

まず大谷が実践したノーステップ打法については、「アメリカだからしたんだろう。日本ではやれって言っても『いや、今のままでいいです』って言って聞く耳を持たなかったんじゃないか」と推測した落合氏は、打撃が復調したポイントを「基本線は何も変わっていない。トップを入れる(構えた際のバットの位置を定める)ために、その動作(ノーステップ)にした」などと説明した。

また番組では、大谷の打席前の準備として、ネクストバッターズサークルでの素振り以外にも、ベンチから相手投手の投球に合わせてタイミングを図り続けたり、ベンチ内で打撃コーチとタブレットを見ながら相手投手のデータを確認する、あるいはベンチ裏のビデオルームで常に一つ前の打席を確認&分析していることなどが紹介された。

だが、大谷の周到な準備を"クローズアップ"したい番組の意向とは裏腹に、落合氏は「これ普通だと思う」とキッパリ。「我々、ずっとそういう教育を受けてきているので。一瞬たりともグラウンドから目を離さない。いつゲームって言われても準備する」と語った上で、「言われなくてもやらなければこの世界では生きていけないっていう、そういう時代だった」と振り返った。