2018年5月11日早朝、Yahoo!JAPANのトレンドに、「妻籠宿(つまごじゅく)」がランクインした。ツイッターには早速こんなツイートも投稿された。

「起きたら『妻籠宿』が話題なう1位だけど何があった?」「ふぁっ、妻籠宿がトレンド1位で、ふぎょぎょ!」などといった驚きの声だ。

いったい何があったのだろう?

「時代劇でまんま使えそうな場所」


高札場から妻籠宿の町並みを望む(そらみみさん撮影、Wikimedia Commonsより)

Jタウンネット編集部は、5月11日前後のツイートを調べてみた。

「山の中の古民家ー!!!」「妻籠宿は本当に良かった。おすすめ」といったツイートは、大型連休に訪れた人たちだろう。連休に妻籠宿に行った人が多かったということか。......とはいえ、トレンドに入るほどツイートされた原因になったとは思えない。

妻籠宿(Yuki Yaginumaさん撮影、Flickrより)

一方、こんな写真付きのツイートもあった。

「時代劇でまんま使えそうな場所」「こっちは昔の感じが色濃く残してる感じで中々良かったぁ♪」といったコメントも添えられている。写真を見れば見るほど、素晴らしいところだということは想像できる。

そこで見つけたのが、このツイートだった。

まるで江戸時代の街並みのような写真が付いている。「Tsumago-juku」と欧文表記されていることから、外国人向けにツイートされたものだろう。「妻籠宿」と漢字表記されているのは、中国、香港や、台湾の人向けかもしれない。1000を超える「いいね」が付けられている。

おそらくこのツイートが原因なのだろうと想像できるが、念のため長野県南木曽(なぎそ)町にある妻籠観光協会にも電話で確認してみた。電話に出てくれた担当者によると...

「5月11日前後に、テレビの番組などで妻籠が取り上げられたという話は聞いていません。Yahoo!のトレンドに入った原因については、心当たりありません」とのこと。

妻籠を訪れる観光客の状況を聞いてみた。

「最近は、ほとんどが外国人です。日本人は1割くらいでしょうか。とくに宿泊客はすべて欧米人と言ってもいいくらいです。ハイキングを楽しんで、ゆっくり滞在していく人が多いですね。東南アジアからのお客さんも増えてますよ。少人数のグループ客が多くなってきました」と観光協会担当者。

なるほど、「妻籠宿」をトレンド入りさせたのは、インバウンドの力だったのかもしれない。


妻籠宿・枡形(663highlandさん撮影、Wikimedia Commonsより)