2018年は明治維新から150周年、とあって、様々な自治体でイベントを行うなど、取り組みが盛んだ。NHKの大河ドラマでも明治維新の立役者である西郷隆盛をテーマにした「西郷どん」(せごどん)が放送されている。

しかし、150周年というのは明治維新だけではない。新潟県新潟市にある新潟港もまた、19年で開港150周年を迎えるのだ。


新潟港(画像はflickrより。Kunitaka NIIDATEさん撮影)

NGT48とのコラボレーションも

新潟港は1869年1月1日(明治元年11月19日)に開港。黒船来航以降、開国に際して開いた5港の1つだ(ほか、横浜、函館、長崎、神戸がある)。1967年には日本海側では初めて、外国との貿易に特に重要な役割を持つ「特定重要港湾」に指定されるなど、日本有数の港として知られている。

そんな新潟港、2019年で開港から150周年を迎えることとなる。それを受けて、新潟市では「新潟開港150周年記念事業」と題し、様々なイベント・取り組みに力を入れている。


ロゴマーク。左の黄色のリボンは、「灯台のサーチライトが未来を照らし、人々を導くフラッグになるとともに、ヒト、モノ、情報が集まり、『出会う』ことによって新しさが生まれ、更新される広がりを表現」しているとか(画像はプレスリリースより)

たとえば、アイドルグループNGT48とのコラボレーションで、18年1月30日にはPRムービーを制作している。メンバーの荻野由佳さん、長谷川玲奈さん、山田野絵さん、菅原りこさん、日下部愛菜さんが登場し、タスキをつないで新潟の街をリレーする、というもの。5人が走る後ろに、新潟の名所や旧跡が紹介されている。

ほかにも、2月にはNGT48のメンバーと新潟市民で「1時間で押された最多手形ペイント」というギネス記録に挑戦したり(見事認定されている)、5月にはスイーツを通じて新潟の魅力を伝えるべく、「波と雪のパンケーキ」を開発するなどしている。


「波と雪のパンケーキ」 パンケーキの上に綿あめが乗っている

Jタウンネット編集部が5月10日、新潟市役所の地域魅力創造部の水野利数(みずの・としかず)部次長に取材し、事業を行った経緯について尋ねると、

「新潟は開港5港のうちでも港町というイメージが薄いところがあります。ただ、歴史をたどってみると、江戸時代には日本最大の港をもっていた、とも言われているほどの港町だったんですよ。それゆえに、新潟が港町であり、港とともに発展してきたことを伝え、国内外問わず多くの方へPRしたいと考えました」

と説明してくれた。また、

「自治体だけではなく、民間団体や経済団体とともにやっていかねば盛り上がりにかけるところもありまして、現在167機関で実行委員会を構成しています。地域一体としてやっておりまして、一部の企業様からは開港150周年に絡めた商品開発の打診をいただいています」

と述べた。販売時期は18年7月ごろを予定しているという。

18年7月には秋篠宮さまも参加予定の「海フェスタにいがた」や、3年に1度開催されるアートフェスタ「水と土の芸術祭」が開催となる。ほか、19年春のG20の農業大臣会合や、19年秋には文化庁主催の「国民文化祭」が新潟市で初開催となるなど、新潟ではイベントが盛りだくさん。水野部次長によれば、こうしたイベントも19年12月いっぱいまで行われる開港150周年事業に絡めて、広くPRしたい狙いがあるという。